鳥と卵の専門店 鳥玉(とりたま)/泉崎(那覇)

沖縄県を起点として成長を続ける飲食店ブランド「鳥と卵の専門店 鳥玉」。「毎日食べたい。でも家じゃ真似できない。」をスローガンに掲げ、沖縄県内に複数店舗を展開し、関東への進出も果たしています。
たまたま昼時に通りがかった際、「鳥玉の日:生卵6個無料」というイミフなキャンペーンが開催されており、矢も楯もたまらず飛び込んでしまいました。よくよく見ると「ご飯おかわり無料」の休止からの復活も早い。

ちなみに当店の卵は沖縄県八重瀬町の「諸見里ポートリー」から仕入れる「琉球卵」であり、県外店舗では現地の提携養鶏場から仕入れているそうです。
店内はチェーンのラーメン屋のような誂えであり、厨房を取り囲むカウンター席にテーブルがいくつかに加え、ボックスシートもあります。カウンター席と言っても前後左右に広々としており居心地が良いです。
私は鶏肉と鶏卵の両方を楽しもうと、「たまごとろとろオムライス」を定食で注文。単品は950円ですが、プラス330円でセットにすると、唐揚げと味噌汁(またはスープ)、お漬物が付きます。
定食に付随する唐揚げ。通常であれば2個なのですが、この日は「鳥玉の日」であるため、無料で倍盛の4つ入りにして頂けました。これにゴハンが付くだけで立派な唐揚げ定食となり得るボリューム感。衣は厚めでニンニクの風味が強く、ビールにも合いそうです。

ところで何やら店中からガサガサ音がするので周囲を見渡してみると、皆、パックに唐揚げを詰め、持ち帰る準備をしていました。持ち帰り用のパックは無料で提供されており、親切な店である。
主題の「たまごとろとろオムライス」。ソースはあいがけにしてもらい、手前はガーリックトマトソース、奥はデミグラスソース。いずれも分かり易い味わいであり、万人受けする味覚です。ミンチ肉がたっぷり入っているのも嬉しい。
ライスは無料で五穀米に変更することができ、また、程よく溶けたチーズトッピングも無料です。もちろん先のあいがけソースも無料であり、全体を通して気前の良い会社なのでしょう。社長と握手したいくらいである。
汁物は味噌汁か鶏スープかを選択することができたので、せっかくなので後者を選択。博多あたりで食べる水炊きのスープもかくやというクオリティであり、余程の事情が無い限りは味噌汁よりも鶏スープをオススメします。
以上のセットが1,400円。今回は「鳥玉の日」というラッキーチキンがありましたが、そうでなくても充分に満足できる質および量です。県外の店舗は「串カツ田中」系列のフランチャイズ(?)であり、素材も別の養鶏場のものらしいので、ある意味では沖縄でしか楽しむことができない特別な体験。沖縄に来た際は是非どうぞ。

食べログ グルメブログランキング


関連記事
寒い季節は沖縄で暮らしているので、旅行やゴルフだけで沖縄に来る人よりかは一歩踏み込んでいるつもりです。沖縄の人ってネットに書き込みしないから、内地の人が知らない名店が結構多いです。
沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。

堺うどん ちはや/堺東(大阪)

堺東駅から歩いて4-5分の場所にある「堺うどん ちはや」。地元住民に人気の饂飩店であり、食べログでは百名店に選出されています。ランチタイムは単品のうどんが主力であり、夜はうどん居酒屋として活躍します。
店内は一貫して歓迎的で清潔。カウンター10席ほどに加え、ちょっとした小上がりも用意されています。ランチタイムは場面で行列しますが、これは座席数というよりは太麺の茹で時間待ちに起因するように思えました。
私は人気の「とり天ぶっかけ」の「冷」を注文。1,100円です。並盛でもかなりのボリュームで、とり天もゴロゴロと乗っかっています。
当店は麺が素晴らしいですねえ。かなりの太麺なのですが讃岐うどんのような暴力的な硬さは無く、モチモチとした口当たり。ツルツルとした喉越しも良く、鰹や昆布の豊かな風味が効いたぶっかけ出汁によく絡みます。胃袋が許すのであれば300円の追加料金で2玉としたいところです。
とり天もレベルが高く、揚げたててカリッと軽やか。口に含むと驚くほどふっくらとしており、とてもジューシー。塩気と下味が控えめで、ぶっかけ出汁や薬味と合わせることで味が引き立つ設計となっています。これは専門店としてスピンオフしてもやっていけるクオリティだ。
「ランチタイムのお得」として、僅か100円の追加料金で「いなり寿司」や「かやく御飯」といったゴハンものをセットにすることができます。なんて気前が良いんだ。ただし、うどんそのものが旨すぎるので、余分な胃袋はうどん玉の追加に集中投下すべきか悩ましいところです。
以上を食べて合計で1,200円。旨い饂飩と鶏天を腹いっぱい食べてこの支払金額は良心的。あの、讃岐うどんとも違う独特の食感の太麺は病み付きになる。近くの百名店「麺くいやまちゃん」と共に、堺のうどん界隈をけん引するお店に間違いありません。オススメです。

食べログ グルメブログランキング


人気の記事
「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

ロダン(RODIN)/八丁堀

八丁堀駅または宝町駅から徒いて4-5分の場所にあるカレー専門店「ロダン(RODIN)」。食べログの百名店の常連で、以前は「カレー堂」として営業していましたが、2011年頃に現在の店名へと改名したようです。平成通り沿いの古い喫茶店のような郷愁を誘う外観が目印です。
普段着な内装で、テーブル席を主軸にカウンター席が少し。2階にも席があるようです。店主はカレー屋のオヤジであると同時に現役の古美術商でもあるそうで、店名も彫刻家オーギュスト・ロダンに由来するのかもしれません。
一番人気の「ロースかつカレー」。なかなかしっかりとしたカツに燻製玉子や揚げジャガイモまで付いて1,200円というのは実に良心的。デミグラスソースを思わせる深く黒いソースが印象的で、ホテルで食べる欧風カレーのようにコクと深みがあります。なお、クリーム色のソースはカシューナッツから作られているそうです。
ロースカツは綺麗な黄金色に揚がっており、程よく厚みがあって食べ応え抜群。サクサクとした食感が心地よく、ロースカツ単体として非常にレベルが高いものです。
サラダを付けてもらいました。中々のボリュームがあり、カレーのオマケという雑な感じはみられません。
こちらは「特製ビーフカレー」。単品で2千円と唐突に高価です。こちらは「満腹セット」でお願いしたので、カレーソースとライスが多めになり、燻製玉子と素揚げ芋が追加されます。バターやチーズ、ナッツなどの薬味(?)も付いて来る。
「唐突に高価」と記しましたが、なるほどこの牛肉の質および量であれば当然でしょう。上質な霜降り肉がトロトロに煮込まれており、洋食の肉料理として純粋に美味しい。一方で、このクオリティの牛肉を用いてカレーを食べる必要性はあるかと問われると微妙なラインであり、ある意味では酔狂な試みと言えるかもしれません。
なお、卓上に置かれた自家製の福神漬け(?)も実に手が込んでおり、様々な野菜やハーブを楽しむことができます。これが中々、いや、かなり旨くって、別皿で別料金を取っても良いほどの完成度でした。
美味しかった。お金をかけた「特製ビーフカレー」の美味しさはもちろんのこと、あの「ロースかつカレー」が1,200円で表現できるとは驚異的。気になるのは待ち時間ですが、何とネットから予約可能という神システムも存在し、欠点が見当たらないカレー専門店です。八丁堀あたりに来る機会があれば是非どうぞ。

食べログ グルメブログランキング

関連ランキング:カレー | 宝町駅八丁堀駅京橋駅


関連記事
カレーって美味しいですよね。インドカレーも日本カレーも大好き。ただしそれほど詳しいジャンルではなく、スパイスマニアには逆立ちしても勝てないので、意外性のあるオススメカレーをご紹介。
カレーにまつわる単語が辞典形式にまとめられ、知っていそうで全く知らないカレーエピソードがたくさん詰まっています。気合を入れてカレーを食べに行く前に目を通してから臨むと楽しさ倍増!