堺東駅から歩いてすぐの飲み屋街に位置する「まるはのかつ丼」。2000年に開業し、営業時間中は行列が絶えることのない超人気店です。すぐ近くにやはり老舗の有名店「立呑み処 三好屋(みよしや)」があります。
カウンター6~7席程度の狭小店舗。着席して前払い制での注文を済まし、卓上のお漬物をつまみながら待ちます。お漬物はセルフサービスで、実家みたいなタッパーがかわちいです。
店主は三宮の人気店「吉兵衛」で経験を積んだそうで手際が良い。客も食べるのがスピーディーなメンズばかりで、結果として行列しながらも回転は速い。
料理はカツ丼と味噌汁のみと潔いラインナップ。私はカツをダブルでお願いしたのですが、そうすると自動的に玉子もライスもダブルとなるようで、朝から1万キロカロリーぐらい摂取する計算です。
カツは大きく厚く、その上ダブル。玉子でとじられながらも揚げたてのサクサクで、肉は程よく柔らかくしっとりとした口当たり。半熟のトロトロ玉子がダブルでカツを包み、関西風のアッサリとした出汁つゆが絶妙に絡みます。見た目ほど重くなく最後まで飽きない味わいです。
硬めに炊かれたライスは美味しい出汁をたっぷりと吸っていて美味。2個の玉子はとじる際に時間差で投入しているのか、卵そのものの口当たりと味わいにグラデーションが生まれています。
お味噌汁は白味噌または白味噌寄りの合わせ味噌を用いているのでしょうか、カツ丼の完成タイミングを見計らって小鍋で温めて提供するため、煮詰まることなく常に状態が保たれています。牛丼屋の雑な味噌汁とは一線を画す名脇役です。
かつ丼ダブルに味噌汁を付けてお会計は1,450円。費用対カロリーの良さはもちろんのこと、かつ丼として純粋に美味しい。かつ丼のみで20年以上勝負できる専門性に脱帽です。
堺東駅は万博会場とシャトルバスで繋がっているので、万博ゲストであれば意外にアクセスの良いお店。マグロ料理の名店「栄屋(さかえや)」や百名店の「麺くいやまちゃん」「堺うどん ちはや」などと併せて万博穴場グルメのひとつとして挙げられるでしょう。オススメです。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。