オークランド市中心部のウォーターフロント、ブリトマートエリアにある「Amano(アマノ)」オークランドではトップクラスに人気のイタリアンレストランであり、ニュージーランドの生産者や農家から仕入れた「季節ごとの、持続可能で、地元の食材」を分かち合うことを使命としています 。ちなみに併設のベーカリーでは新鮮なパンやペストリーも楽しむことができます。
数々の建築賞に輝いている当店。天井が高く開放的な店内で、オープンキッチンとバーがありゲストにも活気あります。内装は温かみのあるトーンであり、天井から吊るされた大量のドライフラワーが印象的。朝から晩まで通し営業なので、ピークタイムを外せば予約ナシでも余裕でお邪魔できます。
グラスワインは20ドル弱といったところ。1杯150ミリリットルと日本の1.3倍近い注ぎっぷりなので、悪くない価格設定です。産地はイタリアのものが殆どで、ニュージーランド産のものは多くありませんでした。
ベビーコスレタスを主役にしたサラダ。シーザーサラダをモダンにアレンジしたひと皿で、アンチョビの塩気と凝縮された旨味が印象的。レタスはシャキシャキとした歯ごたえで実に新鮮。削りたてのパルメザンチーズの豊かな風味が全体を上手くまとめあげます。
カッペレッティ。いわゆる詰め物パスタであり、中にはホークスベイ産アンガス牛のショートリブが詰まっています。肉はじっくり煮込まれており、ホロホロとろける牛肉の濃厚な旨味が印象的。パスタはもちろん自家製で、肉と野菜から抽出された温かいブロードに良く合います。
メインはラム。ホークスベイ産サフォーク種のランプを用いており、臭みが少なく柔らかい赤身が特長的。炭火焼きにより外はカリッと香ばしく、中はジューシーで豊かな風味を楽しむことができます。付け合わせのバターナッツかぼちゃと菊芋の優しい甘みが肉の旨味を引き立てる。爽やかなミントの香りも名脇役。
以上の3品にワインを1杯つけて1万円を切りました。気持ちの良い立地と空間で、これだけの食事を楽しんでこの支払金額はリーズナブル。料理はイタリア風フュージョンで雰囲気で食べさせるスタイル。料理そのものというよりはトータルコーディネートを楽しむつもりで訪れましょう。

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イタリア20州の地方料理を、その背景と共に解説したマニアックな本。日本におけるイタリア風料理本とは一線を画す本気度。各州の気候や風土、食文化、伝統料理、特産物にまで言及しているのが素晴らしい。イタリア料理好きであれば一家に一冊、辞書的にどうぞ。