東松山の秘伝みそだれ やきとりマルヒ/恵比寿

埼玉県東松山市名物の「みそだれやきとり」を提供するというちょっと変わったコンセプトの店「東松山の秘伝みそだれ やきとりマルヒ」が恵比寿にオープン。恵比寿のアトレ側の飲み屋街に位置します。
入った瞬間、ああ、これは失敗したと既に後悔。20席以上もある中々の広さの酒場なのに、店長らしき人物と新入り(タイミー?)の2人きりでの営業でした。戦力は実質一人どころか新入りへの教育にも時間を取られるので、何をするにしてもすごくすごい待たされます。
大瓶は790円と、周辺相場にしては悪くない価格設定です。なのですが、このビールの提供直後に続けてメガジョッキも用意され、私は独りでお邪魔しているというのにちょっとしたホラー設定です。ただのオーダーミスだと良いのですが、あれ?いま誰か隣で乾杯って言った?
お通しとして豚のカシラ肉が供されます。普通に美味しいのですが、この1本で380円というのは解せない。それなら同じ予算で別の料理を注文したいと思うのが人情でしょう。ちなみに東松山市では「やきとん」のことを「やきとり」と呼称する文化があるそうです。
入店から15分も経ってから供される「もつ煮込み」。こういう酒場の煮込みって、注文から秒で出て来るのが相場ですが、当店はコンロに火を点けてリヒートするところから始まります。時刻はもう19時だというのに、ゲストを迎えるつもりはあるのでしょうか。
ネギレバ。低温調理モノでしょうか、レア目のレバーがしっとりと心地よい口当たり。ごま油を主体とした調味は往年の焼肉屋のレバーを彷彿とさせる味覚です。
オススメマーク(?)が付いていたので注文した「とり唐揚げ」。悪くは無いのですが、からあげクン程度の量および質であるのに690円という価格設定は高杉に感じました。ゲストにとってのオススメというよりも、お店にとってのオススメなのかもしれません。
アジフライもすげえ待たされた割に全然美味しくありません。また、全く厨房が回っておらず、ゲスト全員が随分と待たされているというのに、テイクアウト客の数十本単位の注文を受け付けており、こりゃダメだと見切りをつけてお会計。新入りは洗い物に逃げている。お疲れさまでした。
コンセプトや味の良否を論じる以前に、飲食店としての体を為していませんでした。現場の努力ではどうにもならない構造的な欠陥が感じられ、現場責任者たる店長が大変気の毒に思えた夜でした。犯人探しではなく原因探しから始めよう。

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