1883年に酒販店として渋谷桜丘で創業した「富士屋本店」。様々な業態を経たのち、渋谷駅桜丘口地区の再開発を契機に「富士屋本店 サクラステージ」が新規オープンしました。ちなみに私は「富士屋本店 日本橋浜町店」や「富士屋本店 ワインバー」にお邪魔したことがある、ひとかどの富士屋本店通です。
渋谷駅からは近いのですがややこしい立地でもあり、JR渋谷駅の新南改札から渋谷サクラステージを通っていくルートが最も直接的に感じます。
1階は立ち飲みスペースとちょっとしたテーブル、地下1階は着席スタイルのレストラン。私はたまたま通りかかったのでパっと入って1階でサクっと飲み食いしましたが、地下は予約も可能で個室などもあるそうです。
出自が酒販店であるため、アルコールの値付けが良心的。ビールもワインも1杯千円を切り、キャンペーン品であるクラフトビールは750円でした。ボトルのカヴァも4千円だったので、気持ちよく酔っぱらうことができます。パテドカンパーニュ。粗挽き肉の豊かな食感の中に、大粒のピスタチオが加わることで、香ばしい風味と心地よい歯ごたえが噛み合います。脂身のまろやかさと肉の旨味も調和しており、自宅の冷蔵庫に常備したいくらいです。
水茄子にはミョウガやバジルがたっぷり。水茄子が瑞々しくフルーツのような甘さを湛えており、茗荷のシャキッとした歯ごたえも程よいアクセント。キユーピーとのコラボ品だそうで、ソースには同社のマヨネーズを用いているそう。おうちでも真似してみようかな。
富士屋特製焼売。ひと口では頬張れないほど大粒で食べ応え抜群。粗挽きにした豚肉のゴロゴロとした肉々しい食感が楽しく、噛みしめるたびに旨味たっぷりの肉汁がじゅわっと溢れ出します。たっぷりと添えられたネギの風味が豚肉の濃厚な味わいを引き締め、後味をさっぱりとさせていました。パスタはリングイネで、地ダコのジェノベーゼソースで頂きます。タコに弾けるような食感があり、噛むと力強い旨味が広がります。ジェノベーゼの爽やかなハーブ香とクリーミーな味わいが心地よいのですが、どこかパスタとの絡みが良くなく、やや一体感に欠ける。パスタの種類が豊富なので、胃袋に余裕があれば他にもあたってみたいところです。
以上を食べ、3杯飲んでお会計は6千円と少し。渋谷エキチカの食事としては悪くない価格設定です。何より予約ナシでパっと食べることができるのがいいですね。何気に旗艦店の「立呑 富士屋本店」にはお邪魔したことがないので、次回はそちらにお邪魔してみようと思います。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。