那覇市真嘉比、おもろまち駅すぐ、バス停「おもろまち駅前」の目の前にある「ビストロ モンマルトル(le Bistro Montmartre)」。パリで経験を積み、帰国後は丸の内「オザミ・トーキョー」や「ザ・ブセナテラス」のメインダイニングを統べた植村慎太朗シェフが2012年に開業したビストロです。
店内はパリのビストロをイメージしたそうで、採光が良くカジュアルな雰囲気。ハコは大きく40-50席はありそうです。ちなみに店名はシェフがパリのモンマルトルに住んでいたことに由来するようです。
私はランチの「セーヌコース」を注文。まずは前菜。地元の魚介類を用いており、とりわけシマダコが良いですね。プリっとした弾力と柔らかな食感が特長的で、噛むほどにタコの甘みと旨みが広がります。
ニンジンの冷製ポタージュ。舌にザラつきが残るニンジンの主張が強く、野性味があって美味。素材本来のやさしい甘みと、土を感じさせる素朴な風味が印象的。冷やして供されるため、夏にもヒンヤリと爽やか。するりと喉を通ります。
イラブチャーのポワレ。イラブチャーの淡白で上品な旨味にカレーっぽい風味が添加され、夏にピッタリの味覚です。ソースはトウモロコシを土台としており、自然な甘みとまろやかなコクをプラス。コッテリとしたシャルドネなどが合いそうです。
パンは自家製で、天然酵母を用いたものなど凝っています。ちなみにパンのみの販売も行っており、その品揃えはブーランジェリーにも引けを取らないほどです。
メインは県産豚のプティサレ。地元で丹精込めて育てられた豚肉の魅力を最大限に引き出した逸品で、塩漬けにすることで豚肉本来の芳醇な旨味がぎゅっと凝縮されています。噛むほどにとろけるような舌触り、かつ、添えられたレンズ豆と共に王道のビストロ料理。先のベリー入りのパンと併せても美味しい。
デザートはアマレット風味のブランマンジェ。杏仁の優しい香りが心地よく、なめらかな口どけのブランマンジェのミルキーなコクに思わず笑みがこぼれます。量もたっぷりで、このあたりも実に本場のフランス料理感がある。
コーヒーでフィニッシュ。ごちそうさまでした。以上のコース料理が3,500円。料理の質および量を考えれば見事な費用対効果です。何より基本に忠実で素直に美味しいのが良いですね。これはディナーも試してみたいと思わせてくれる魅力がある。次回は夜に最高値の「カルト・ブランシュ コース」をたっぷりのワインと共にお願いしたいと思います。
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