道頓堀にある老舗うどん店「道頓堀 今井 本店(どうとんぼり いまい)」。道頓堀通り沿いに位置し、グリコの看板など観光地のど真ん中に位置します。
歴史的源流は江戸時代末期の1838年(天保9年)にまで遡ることができ、当時の道頓堀は歌舞伎や人形浄瑠璃の芝居小屋が立ち並ぶ日本屈指の興行街であって、この時期に初代・今井佐兵衛の娘であるお竹が創業した芝居茶屋「稲竹」が現在の今井のルーツであるそうです。
風格を感じさせるエクステリアですが、建屋そのものは地上4階建ての構成であり、座席数も100席を超える大箱です。気軽にうどんや丼を楽しむフロアに加え、完全個室のテーブル席や掘りごたつ式のお座敷がなどの用意もあり、多様な社会的集会の場として機能しています。
看板メニューの「きつねうどん」。自慢は何と言ってもスープであり、昆布やサバ節、うるめ節を上手く合わせています。塩気は控えめで表面上はあっさりしていますが豊かなコクも感じられる。また、鮮度へのこだわりも徹底しているそうで、香りと風味を損なわないよう作りおきはぜず、一日に何度も出汁を引いているそうです。
麺は関西らしい柔らかめでモチモチとした食感。讃岐うどんのような強いコシや固さはなく、ふんわりと喉越しが滑らかです。麺がお出汁を適度に吸い込むことで、麺とスープが分離することなく、一体感のある味わいを楽しむことができます。
主役のお揚げは肉厚でふっくらジューシー。甘めの味付けが特長的ですが決してくどくなく、薄味の出汁とよく合います。食べ進めるうちにお出汁にそのお揚げが少しずつ溶け出し、後半になるにつれてスープの味わいに深みと変化を与えてくれます。しみじみ美味しいうどんでした。観光地ど真ん中で観光スポットともなりつつあるお店ですが、そこで看板料理を930円で提供してくれるとは嬉しい限り。私は飲みの帰りの〆の一杯としてお邪魔しましたが、出汁をきかせたセットメニューの親子丼なども美味しそう。うどんすき等の宴会メニューもあるようなので、飲み会利用も面白そう。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。





