居酒屋りょう次(りょうじ)/久茂地(那覇市)

1988年創業の老舗居酒屋「りょう次(りょうじ)」。那覇の中心部・久茂地川沿いに位置し、地元民から観光客まで幅広く愛されているお店です。ゆいレールの美栄橋駅から歩いて3分ほどであり、県庁前駅からも徒歩圏内。店舗入口の大きなガラス張りが目印です。
店内は奥行きがあり、カウンター席のほかボックスシートにテーブル席の用意もあって、思いのほか席数が多い。カウンターからは調理風景を望むことができ、おひとりさまでの利用客も多く感じました。
オリオンビールは中瓶で650円と周辺相場に準じた価格設定。各種サワーや焼酎・泡盛などの用意もあり、居酒屋らしいランナップ。飲み放題付きのコース料理もあるようでした。
お通しはコロッケ。独特の粘り気が特長的で、衣のサクサクとした軽やかな食感の後に、特有のネットリとしたモチモチ感と、素朴で優しい甘みが口いっぱいに広がります。ちなみに当店は外国人スタッフが大半を占めており、「タロイモ」と聞こえた気がしましたが、「タロイモ」か「田芋(ターンム)」かのどいらかは判然としませんでした。私の味覚などその程度である。
りょう次サラダ。彩り豊かな新鮮な野菜に、カリッと揚げた紅芋や根菜のチップスをトッピングした、食感のコントラストが楽しい看板サラダです。シャキシャキとした瑞々しい葉野菜と、チップスのパリパリとした軽快なアクセントが口の中で混ざり合い、最後まで飽きさせない工夫が凝らされています。
もずく天ぷら。沖縄県産のもずくをたっぷりと使い、厚みを持たせて揚げた沖縄風(ウチナースタイル)の天ぷらです。外側はカリッとしていますが、中はもずくの水分を含んでモチモチとした独特の弾力が楽しめます。噛むたびに磯の香りがふわりと鼻に抜け、もずく本来の旨味とほのかな塩気がじゅわっと溢れ出す。
海鮮酢みそ和え。マグロやタコ、イカなどを酢味噌で和えた爽やかな冷菜。酢味噌は酸味の角が取れたまろやかな甘みとコクがあり、淡白な魚介の旨味をグッと引き立てています。プリプリとした刺身の食感と、シャキッとした野菜の歯ごたえが心地よく、濃厚な味付けの料理が多い居酒屋メニューの中で、口の中をさっぱりとリセットしてくれる清涼剤のような存在です。
てびち煮。じっくりと時間をかけて煮込まれた豚足(てびち)は箸で簡単に切れるほどトロトロに柔らかく仕上げられています。口に入れると、プルプルとしたコラーゲン質の皮と、ホロリと崩れる肉の旨味が一体となってとろけます。味付けは醤油ベースの甘辛いタレで、中までしっかりと味が染み込んでいますが、しつこさはなく、豚肉のコクと脂の甘みを上品に引き出しています。
りょう次たこ焼き。一般的な小麦粉の生地ではなく、ジャガイモをベースにした生地を使用しているのが最大の特徴ですが、マッシュポテトをソースとマヨネーズで食べるだけという意見もあります。味は悪くないのですが、「たこ焼き」ではないので注文の際はお気をつけて。
いかすみ焼きそば。自家製麺で、麺そのものにイカスミが練り込まれているのが特長的。噛むほどにイカの風味が広がり、ニンニクのパンチが効いた塩ベースの味付けが食欲を強烈にそそります。
以上を2人でシェアし、軽く飲んでお会計はひとりあたり3千円ほど。料理の質および量を考えると信じがたい費用対効果であり、長年のあいだ地元客に支持される理由がよくわかりました。前述の通りハコは大きく飲み放題プランもあるので、グループの飲み会にも適しているでしょう。よく飲みよく食べる仲間と共にどうぞ。

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