#ヒロキヤ恵比寿

焼肉好きのDJ hirokiが焼肉店「#ヒロキヤ恵比寿」を開業。場所は恵比寿駅から渋谷方面に歩いてピーコックの裏手あたりです。
店内はコンクリート打ちっぱなしでインダストリアルな雰囲気。お店は意外とコンパクトで、15-16席ほどでしょうか。割に早い時間から空いているようで、我々も早めにお邪魔したつもりなのに、もう食べ終えて帰るところのグループが居てびっくり。
瓶ビールは880円とやや高めですが、恵比寿のこの手の焼肉屋としてはこんなもんでしょう。飲み放題プランもあるようで、それなりに飲むグループであれば飲み放題一択です。合コンで起用すれば幹事の株も上がることでしょう。
初めてお邪魔するお店なので、コースでお願いしました。まずは「味噌ユッケ」。日本でユッケが条件付き運航となってから、これだけの合法ユッケを目にするのは初めてかもしれません。
お皿の上にひっくり返してワッフルコーンを割ると、卵黄がトロリ。これはもう、どうやったって美味しいですね。ワッフルコーンの優しい甘味に調味つよつよのユッケ、卵黄ソースと皆が大好きな味わいです。見て楽しく食べて美味しい。ソウルの広蔵市場あたりに近々パクられるかもしれません。
キムチの盛り合わせ。右上の白菜は生であり、「焼肉チャンピオン」の生キムチにベクトルが似ています。上に置かれているのは茄子を中心としたものでありカポナータ風の味わいで面白かった。
生肉、続く。左の黄色いやつは「塩ユッケ」であり、ネギ塩をたんまりとトッピングした上で卵黄を流し込む。これで美味しくないわけがありません。ちなみに隣客はアラカルトで注文しており、その場合の「塩ユッケ」はサダハルアオキのアントルメのようで楽しかった。
ナムルの盛り合わせ。当店は肉だけでなく、こういったサイドメニューが豊富に取りそろえられているのが良いですね。もちろん肉をたっぷり食べるのですが、これらの脇役陣の働きのおかげで全く飽きを感じさせません。
さてここから焼き物に入ります。まずはタン特集。タンモト・タンナカ・タンゲタだったっけな。冒頭のアイスクリームこそ映え重視ですが、このタンのカットとプレゼンテーションは硬派な焼肉屋そのものです。
同じタンながらそれぞれ違った楽しみ方があり、とりわけタンゲタはしっかりと焼きつつゴリゴリとした食感をいつまでも楽しむスタイルで酒を呼ぶ逸品です。
お口直し(?)にドッサリとレタスもやってきました。ドレッシングはビーツのもので、キッパリとした酸味が味蕾の脂を除去します。
ハラミ特集。思いのほか脂が潤沢で柔らか。これがハラミかと驚く口当たりです。こちらが申し訳なく思う程こまめに網を替えてもらえるのも有難い。
ホルモンは4種の部位が鍋に収まってやってきます。ドロドロこってりとした味噌ダレをスプーンですくって口に含み、ビールで流し込む背徳感。ホルモンのタレって、網からボタボタ落ちてもったいないなあと常々感じていたのですが、思わぬ場面でその課題が解決される運びとなりました。
「ロースの山」というメニューですが、大げさでも何でもなく、本当に山になってやってきます。インリン・オブ・ジョイトイのようなのような分かりやすい物量作戦。いわゆるローストビーフ風の味わいで、そのままレア目で食べてもよし、気になる方はよく焼きでもOKという自由なひと品でした。
〆の食事は「ペッパーランチ」。権利的に大丈夫なのかと心配になる呼称ですが、呼び名やプレゼンテーションまでチープな感じが逆にいい。
奥の厨房で仕上げて下さり、たっぷりの肉にライス、バター、コーン、ネギと悪魔的な美味しさです。
コッテリしたスープもたっぷりで、なんとこれ1杯が1人前です。牛のスープと担々麺のスープをどないかしたものであり何とも猛々しい味わい。地球上の焼肉屋の〆のスープとしては最も濃いかもしれません。
デザートにはアイスクリームにマンゴーのソースをかけてもらえます。が、ちょっとこれは見た目も味わいも雑く感じました。いっそのこと映えまっしぐらのカキ氷などがあっても良いかもしれません。

以上を食べ、軽く飲んでお会計はひとりあたり1万円と少し。肉の質と量を考えれば大変お値打ちと言えるでしょう。写真を撮りに行くだけのチャラいお店かなと斜に構えてお邪魔したのですが、普通に、いやかなり美味しい。リーズナブルでスタッフの感じも良く、実に真面目な焼肉屋です。肩書や芸風から変に誤解され、焼肉ガチ勢から食わず嫌いされていたらお互いに勿体ないなと感じた夜でした。

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