眠庵(ねむりあん)/神田

東京メトロ銀座線神田駅6番出口の真裏。ビルとビルの間の秘密の小道の先にある「眠庵(ねむりあん)」。食べログ百名店に選出され、ミシュランではビブグルマンを受賞しています。
靴を脱いで下駄箱に入れてから素足で入店。温かみのある内装の店内。まるで祖母の家を訪れたかのような雰囲気です。なんでも築100年近い古民家をリノベした物件であり、昭和を通り越して大正レトロ。テーブル2~3択にカウンター数席のみなので、すぐに予約で埋まってしまいます。
酒類が充実。ビールだけで複数種、日本酒に至っては20種類ぐらいありそうで、いずれも1合千円を切る価格設定であり気持ちよく酔うことができます。

柳澤宙シェフは大学で応用微生物学を専攻したのち研究職を経て蕎麦屋を開業した変わり種。ワンオペながら飄々と愛想よくゲストからの注文の嵐を捌き続けます。
お通しのおから。シェフは豆腐好きが高じて豆腐屋に住み込みで働いていたこともあり、その質の良さは折り紙付き。豆腐そのものは頂きませんでしたが、そのおからからでも美味しさの片鱗が伝わってきます。
ホタルイカの沖漬けは取り急ぎ日本酒を頼みたくなる味の濃さ。醤油の風味がビビッドであり、私好みの調味です。
牛肉と大根のバーボン煮。語感ほど洋酒の風味は感じませんでしたが、煮込み料理として大変美味しい。特に大根。こんなに愛情を持って炊かれて幸せであろう。
出汁巻きはつゆだくスタイル。箸を入れると出汁が流れ出るどころか既に皿にヒタヒタであり、卵料理というよりは出汁を楽しむツマミに感じました。
真打登場。「二種もり」です。まずは富山の蕎麦粉を用いた十割蕎麦。薫り高く瑞々しく、その辺の蕎麦屋がブラウン管だとすれば8Kな肌理の細やかさです。
続いて埼玉のお蕎麦。正直わたしは蕎麦について全然詳しくないので多くは語れないのですが、美味しいことは確か。加えて2種食べて1,200円という支払金額も良心的。有名な蕎麦屋の、1枚千円は当たり前という価格設定は何なんでしょう。
蕎麦湯で〆てごちそうさまでした。以上を食べ、クラフトビールに酒を1合飲んでお会計は4千円強。蕎麦屋で飲むというクールな体験としては実にリーズナブルです。ワンオペであるため場面で待つ瞬間も多いですが、そこはまあ、そういうお店として割り切りましょう。何回転もしないので、本でも読みながらのんびりと酒を飲むぐらいの心の在り方で訪れましょう。

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神田は良い街です。東京駅すぐ近くと至便であるのにも関わらず、5,000円も出せばしっかりと飲み食いができるお店が多い。気長に開拓していきたいと思います。

月刊『散歩の達人』のハンディ版。チャラついていない大人向けの硬派なガイドです。地図が解かり易く名所旧跡の紹介もしっかり。神田周辺をお散歩する際には是非。