南香飯店(Nam Heong Chicken Rice)/クアラ・ルンプール

海南鶏飯であればクアラ・ルンプールで一番と名高い「南香飯店(Nam Heong Chicken Rice)」。創業1938年と古く、チャイナ・タウンで毎日完売御礼のお店です。
店内はかなり広い。私は閉店間際の14:30ごろに訪れたのですんなりと入れましたが、ピークタイムに訪れれば席取り合戦必至の人気店。
入店して席につき、メニューを渡され注文し、テーブルでお会計という流れ。英語・日本語のメニューも用意されており、また料理の種類も限られているので悩むこともないでしょう。
私はセットメニューを注文。スープ・野菜・ライス・肉がついて500円程度です。
スープは鶏を炊いた際の出汁でしょうか。鶏の風味がしみじみと内蔵に染み渡る。
野菜はスパイシーミックスベジタブル的なものを指定しました。寄せ鍋の終盤誰も手をつけなくなった残り物のような外観であり、味もそれに似たようなものでした。思ったほどスパイシーではなく、辛味が苦手な方でも充分に対応できるでしょう。
主題のチキン。2種盛りにしてもらいましたが、何と何の2種盛りかは不明です(何かが売り切れてて代わりに何かにした的なニュアンスの説明があった)。鶏肉はマレー半島北部原産の高品質の地鶏を使っているそうな。

白い肉はしっとりと程よく水分を保ち、噛みしめるほどに肉の味が滲み出してきます。茶色い方はヨシダソース的な暴力的な味付けであり、美味しいのですが素材の良さは伝わってきません。これはシンプルに白い肉のチキンライスを注文したほうが、この店の実力が伝わることでしょう。
最初のスープならびに白い肉の美味しさで薄々は勘付いていましたが、そのスープで炊かれたライスが滅法旨い。米を食べているのに鶏を食べているかのような錯覚をおぼえるほど、鶏の味が濃いです。
東京にも旨いチキンライスのお店はありますが、当店は同じクオリティを保ちつつ、値段は半額から3分の1に落ち着きます。うーん、いい店だ。今度はライス抜きで3種の肉と野菜たちを注文して、飲み屋使いしてみようっと。


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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

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