滬江大飯店(Wu Kong Shanghai Restaurant)/尖沙咀(香港)

尖沙咀ど真ん中にある上海料理店。銅鑼湾のタイムズスクエア内にも支店があり、いずれも地元の方に大人気のお店です。
今回はデモのシーズンだったので7割の入りでしたが、通常であればランチは満席、予約は必須とのこと。

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観光客向けに北京ダックなどもありますが、基本的には上海料理のお店であり、地元の方は上海料理をアラカルトで注文していました。
支配人的なオッチャンが「ビール?ビール?」と圧力が強い。ランチだしお茶もあるし酒はいいかあと考えていたのですが、オッチャンの素敵な押し売りに屈してしまいました。
さて私のお目当ては上海蟹。香港では大閘蟹と呼ばれており、主な産地は揚子江下流の浙江省や江蘇省ですが、当店では生きたまま空輸しているとのこと。オッチャンの「コレデイイ?」とのひたすらに怪しい日本語が魅力的。
まずはカニ肉とカニみそ入りフカヒレスープ。カレーかと見紛うほどの黄色であり、カニのエキスがとにかく濃厚。カニ味が濃すぎてフカヒレの美点は影を潜めてしまっており、代わりに輪ゴムが入っていても気づかなかったかもしれません。それほど濃厚なスープでした。
上海蟹が蒸しあがりました。
サービスの方が卓上で恐るべき速さで解体していきます。数をこなしているからか、ある意味では麻布十番「富麗華」の職人たちよりも手技がこなれているように見えました。
味は、、、まあ、普通の上海蟹ですね。美味しいけれどもこんなもんか、そして面倒くさいという印象。もちろんこれは当店の責任ではなく、上海蟹とはそのような食材である。どうしてみんなあんなに有難がって食べるんだろう。タラバガニのほうが美味しくない?
上海蟹入りの小籠包。中身はカニ肉カニ味噌たっぷりで問答無用の美味しさなのですが、生地に繊細さが感じられません。やはり台湾の「鼎泰豊」は偉大である。
カニ肉とカニみそのもち米蒸し。冒頭のスープを更に煮詰めたような味わいであり、圧倒的な旨味が凝縮されています。ちょっと垂れこぼしながらの盛り付けもズルい。

奥は豆苗の炒め物なのですが、ポパイのホウレンソウのようにグダグダに火が通り過ぎており、ペースト感があって不味かった。やはり豆苗はシャキっとした食感も楽しみたいところです。
デザートは白玉だんご入りのショウガ湯。あくまでオマケだろうと期待していなかったのですが、白玉内部にある黒ゴマのペーストが望外に美味。ショウガのピリっとした風味も大人の味わいです。
満足そうに食べていたからか、支配人のオッチャンが嬉しそうにショウガ湯をサービスしてくれました。中華圏を旅行するとどの店に行ってもサービスされる。得するタイプである。
お会計は1万円弱。上海蟹のコースを日本で食べることを考えれば割安ですが、1万円のランチとしては割高に感じました。そもそも上海蟹は割高な食材なので、普通に上海料理を注文していればまた印象が異なるのかもしれません。あくまで季節を楽しむエンターテイメントの一環として訪れましょう。JCBで支払えば10%オフなのでお忘れなく。


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