和彩膳所 楽味(らくみ)/笹津(富山)

富山駅から車で40分のスモールラグジュアリーホテル「リバーリトリート雅樂倶(がらく)」。前回お邪魔した際は朝食はナシのプランだったのですが、今回はバッチリ2食付きで臨みます。
朝食は日本料理レストラン「和彩膳所 楽味(らくみ)」一択で、チェックイン時に時刻指定を求められたのですが、その時間に訪れても謎にバタついており片付けもままならず、かなり待たされました。まあ、我々ひと組だけが待たされるならまだしも、同時刻スタートのゲスト全員が入り口で待たされるのはいかがなものか。1泊10万円近いスモールラグジュアリーとしては運用レベルが低すぎると言わざるを得ません。
ぞろぞろと並べられる小鉢たち。いずれも美味しいのですが、微妙に待たされた感が強くテンサゲで臨む食事では味も中くらい。これでは厨房が可哀相だ。
自家製のお豆腐。大豆の味が活きていて美味しい。塩や醤油などは不要であり、豆の風味を味わう逸品です。
お造りも出ます。朝食からお造りとは贅沢。そういえば冒頭の小鉢にもシロエビが含まれており、富山県万歳と三唱したくなる美味しさでした。
焼き物はマスの西京漬け。お魚の美味しさはさることながら、付け合わせのゴボウがガチのマジで旨いですね。パリっと素揚げされた葉っぱ(?)も程よいアクセントであり、ディナーできちんとしたコース料理を食べたくなりました。
海老の蒸し物でしょか。カマボコ的な食感。それほど海老の風味は感じることがなく、もう少し素材感を残した挽き方のほうが私は好みです。
土鍋の炊きたてご飯が美味しい。合鴨農法という、アイガモを害虫駆除や除草に用いて減農薬や無農薬を実現するものであり、お米の旨味や甘味が凝縮されてグッド。朝食としてはかなりのオカズの量なので、すっかり食べ過ぎてしまいました。
冒頭の運用にはかなりイラつきましたが、お食事の味わいにつきホテルの朝食としては結構、いやかなり美味しい部類に入るでしょう。当館のディナーとしては「トレゾニエ(Trésonnier)」の印象が強いですが、連泊時には当店を利用してみるのも良いかもしれません。

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