すし初/湯島

関東おにまる会の構成員であるミスターボリュームアップ紀尾井町三谷を訪れ、「旨いが高い。当たり前。もっとリーズナブルな鮨屋連れてって」と甘えてきたので、とっておきの店にお邪魔することに。町内会で湯島遠征です。
お店に燻製マシーンを導入したとのことで、燻製した空豆。ホクホクとした上質の空豆に薫香が纏わりつき、ビールにぴったりです。
特大のシイタケ。プンプンと漂う森の香りを楽しみつつ、控えめの調味でムシャムシャと頬張る。シイタケ嫌いはその名の通りシイタケが嫌いなので、ひとりだけ別メニュー(カリフラワーのすりながしだっけ?)で対応して頂きました。面倒な客である。
タマネギを炊いたものを冷製で。大地の甘味がダイレクトに伝わって来、素材の美味しさをそのまま楽しむ料理です。
日本酒のペアリングに入ります。仄かな甘味に米の味わいが潤沢に伝わってきます。タマネギの甘味にぴったり。
お刺身はサッパリしたものから。左からタイ、コチ、ゲソ。コチのコリコリとした食感が乙な味。個人的にはフグなんかよりも全然好き。ゲソは軽く炙られ香ばしい風味が日本酒を誘う。
なんとも可愛らしいイラストが印象的。アルコール度数も13パーセントと可愛らしく、序盤にクイっといくには最適です。
アオヤギ。卵黄を使っているのかなあ、フランス料理っぽい調味ですごく美味しい。コートドールのツブ貝料理を想起させる絶品であり、本日一番のお皿でした。
新政・2018 新年純米搾りたて生 干支ラベル Round Akita Dogs。発酵とは微生物の働きであるため人間がコントロールし辛いものですが、コチラは元日という締め切りを設けてバックワード・スケジューリングするという、ある種変態的な日本酒です。
濃いお刺身に写ります。中トロ、カツオ、シメサバ。カツオがいいですね。筋骨隆々に引き締まった身にたっぷりと感じる鉄分。今年も夏がやってきた。
島根は王祿酒造の「渓」。渓流を思わせるラベル通りの滑らかさと瑞々しさ。綺麗な酸が食事を引き立てるお酒です。
メバルはひとり1匹と大盤振る舞い。まことに上品な調味であり、メバルの素材そのものを楽しむ一皿です。ワカメやタケノコの味が濃く、日本酒をちびりちびりやるにちょうど良い料理でした。
「金寳自然酒」から「にいだしぜんしゅ」へとブランド変更したお酒。自然米(農薬・化学肥料を一切使わず栽培した酒米)だけを使った山廃仕込みの自然酒を蔵で一年熟成させたものであり、お燗向けの酒なのですが、常温でも結構イケます。
左党であればみんな大好きアジのなめろう。左はフレッシュ仕立て、右は炙りを入れています。いずれも根本は同じ素材と調味であるのにここまで風味が変わる不思議。やはり料理とはサイエンス。
岡山の利守酒造の酒一筋。たっぷりの旨味とキリッとした酸味との調和がグッド。ややヘヴィな飲み口がああ、酒を飲んでるなとしみじみ。
にぎりに入ります。車エビに黄身酢。身にはしっとりと水分を含んでおり、噛むたびにジュワリと旨味成分が溢れ出る。
島根県益田市にある蔵元。品のある米の旨みと穏やかな含み香。マイルドな酸と甘味。絶好の食中酒です。
ヅケ。バーンと解かり易い味でいいですね。不吉なくらいに味が濃く、もう1杯もう1杯と酒を飲む手が止まりません。
ホタルイカを少し炙って軍艦で。肝の旨味と苦味が凝縮し濃密な味覚。理性では統御できない獣じみた衝動に突き動かされ、お酒をさらにもう1杯。
4番サード而今。うーん、やっぱりこのお酒は美味しいな。当店で而今を飲むことはまるで形容詞のように用いられていますが、それほどまでに私のもろタイプなお酒です。
スジ抜きのマグロ。上質なマグロにつき、さらに丁寧に丁寧にスジを抜いた逸品。まさにすっぴんごめんなさいといった旨さであり、口に放り込むと舌の上で溶けて無くなり甘味だけが残ります。
いくらでしょうか、いいえ、誰でも。当店のそれは醤油漬けであり、味が濃く、やはり左利きのための鮨である。
アナゴには迫力のある風味があり、ふわりと舌に乗った後はホロホロと溶けていく。かなり肉厚なのですが、それでいてクドくない。
全体的に熟成した円やかな香味、穏やかながら青林檎系のフルーティーな香り。滑らかな口当たりの中に程よい酸。バランスの良い1杯でした。
追加でトロたくを注文。トロをヌッチャヌッチャと優しく刻み、正統的な沢庵と共に食す。多めに醤油をつければこれも立派なツマミです。とろけながらもコリっとしていて美味しいな。ところでキムチと沢庵を巻けばキムタクって呼んでいいのかなあ。滑ってないよ。
〆に田酒。「おそらくひとり4~5合は飲んでいる」とのことで、明日の二日酔いは約束された。


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