Marche aux Poissons(マルシェオポワソン)/日本橋

日本橋駅直結のオフィスビルの地下レストラン街。外国人として史上最年少で星を獲得した松嶋啓介シェフを監修に迎えての南仏料理店。
ピークタイムを外してお邪魔すればガラ空き。食後のコーヒーをゆったりと楽しむ余裕のある会社員が多く、のんびりとした雰囲気があります。そうだよなリーマンの休憩時間1時間って絶対短いよな。
私は2,000円のブイヤベースランチセットを注文。前菜は鴨と生ハムとカボチャ。これはまあ、手抜きですね。決して不味くはありませんが、ホテルの朝食ビュッフェのような味覚でした。
サラダはそれなりの量があるのですが、葉物野菜の質が悪い。カピカピに乾燥しており変色も進んでいる。ドレッシングは工業的でフラットな味わいです。
スペシャリテの「マルセイユ風ブイヤベース」。フランスの地中海側地方の代表的な海鮮スープ料理であり、本場の「ブイヤベース憲章」に基づく本物のブイヤベースだそうです。なるほど店が胸を張るだけあって抜群に美味しい。半液状のドロドロしたペーストには魚介の旨味がたっぷりと詰まっており文句なしの旨さです。魚の身も大きく食べ応え抜群。
チーズとアイオリソース(にんにくの風味がきいたマヨネーズのようなソース)も添えられ、徐々に味変しながら食べていきましょう。
バゲットも食事の邪魔をせずスープの味をしっかりと引き立てる素朴な味わいで好印象でした。
デザートはチェリークラフティなのですが、これはちょっと妙な仕様です。フルーツの甘味のする出汁巻き玉子というべきか、ブジュブジュした食感がいまいち味覚にそぐわない。柔らかいと思って触った動物の毛が意外にゴワゴワだった驚きに似ています。
ミルクがコーヒーフレッシュでうぇえと思ったのですが、コーヒーそのものはきちんと美味しかったです。私も周囲の優雅な客を見習ってじっくりと読書を開始。
2,000円のランチという意味では、まあ、こんなものでしょうか。ブイヤベースそのものはとても美味しいのですが、前菜・サラダ・デザートが混乱をきたしていますね。この調子だとちょっと夜に来るのは躊躇してしまう。洋風居酒屋の大量生産型ランチと腹をくくってお邪魔しましょう。


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