カフェ オーシャン(Cafe Ocean)/コザ(沖縄市)

沖縄はコザの歴史を語る生き字引的なレストラン「カフェ オーシャン(Cafe Ocean)」。1967年に創業したコザのゲート通りでは屈指の老舗であり、占領時代にはAサインバー(米軍公認の衛生基準を満たした店)として営業を開始した歴史を持ちます 。場所は嘉手納基地第2ゲート近く、胡屋十字路からは歩いて10分ほどです。
店内はレトロで怪しげ、というか60〜70年代のアメリカ文化を感じさせる空間そのまんま。当時の雰囲気を残す装飾やAサインが飾られており、タイムスリップしたような気分を味わうことができます。オーナーはシンガーソングライターでもあり、店内のステージを活かして音楽イベントなども開催されることがあるようです。
オリオン生ビールは中々のボリュームで500円。キンキンに冷えたジョッキでの提供も嬉しい。日本のケチな居酒屋のサイズ感では米軍に全く認められないのかもしれません。
看板メニューのタコス。薄くてパリパリのトルティーヤに、レタスとトマト、タコミートが組み込まれています。私は沖縄スタイルのタコスではなくメキシカンスタイルを好むのですが、1ピース300円なので、まあこんなもんかというお気持ちです。
クラブハウスサンドイッチ。カリカリのベーコンに玉子焼き、レタス、トマト、オニオンをこんがりと焼いたトーストで挟みます。手作り感が魅力的で、実家でオカンが作るサンドイッチによく似ている。タコスよりも食べ応えがあって、私はタコスよりもコチラのほうが美味しく感じました。
こちらは「オーシャン風ヤキメシ」。タコミート(?)を活かしたヤキメシで、ノスタルジックな味わいです。なるほどチャーハンではなくヤキメシであり、実家でオカンがヤキメシに酷似。四捨五入するとオカンかもしれません。
ビール2杯にタコス2ピース、クラブハウスサンドイッチにヤキメシを注文して合計3千円。家庭的な料理ではあるものの、これだけしっかり飲み食いしてこの支払金額なら大変お値打ち。オジイはカウンター席で泡盛ロックでダラダラやっており、何とも居心地の良い空間。ガッツリ食事を楽しむというよりは、退廃的な雰囲気に溶け込む愉しみのためにお邪魔しましょう。

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沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。