岐阜県郡上市の地元民から圧倒的な支持を集める「焼肉のだいこく家(だいこくや)」。厳選された食肉を取り扱う「ながせ食品」の直営店であり、岐阜が誇るブランド牛である「飛騨牛」を手頃な価格で楽しむことができると評判の焼肉店です。我々は逗留先の「フェアフィールド・バイ・マリオット・岐阜郡上」から10分ほど歩いて向かいました。
ネット上の口コミには「行列」「待ち時間」の単語が並ぶので、予約可能かどうか電話してみるとアッサリOK。当日15時過ぎの架電で18時の予約を取ることができました。どうしてみんな電話一本かける手間を省いて1時間も並ぶのだろう。ケーキ切れそう?
地方のざっかけない大箱焼肉店なので、アルコールの値付けは実に良心的。瓶ビールは500円かそこら、メガジョッキであっても千円程度だった気がします。車社会であるためか、ソフトドリンクも驚くほど安い。注文後1分ほどで到着する「ピリ辛ベーコンサラダ」。550円という価格からは考えられないほどの質および量です。何ならコンビニよりも安いくらいだ。
自慢の飛騨牛の盛り合わせ。ネット上の口コミによると、当店では飛騨牛ばかりを注文するのが勝ちパティーンのようだったので、ひたすら飛騨牛もしくは和牛を注文することとしました。なるほど岐阜が誇るブランド牛肉をこのひと皿で楽しんで5千円というのは実にお値打ちです。
こちらは飛騨牛のカルビを壺漬けにしたもの。当店は肉は良いのですがタレに課題があり、壺漬けであれば快方に向かう印象を受けました。賢明な読者の皆様は「飛騨牛」と「壺漬け」というキーワードをお忘れなく。キムチやナムルなどの定番品も非常に安く、確かこのナムルの盛り合わせは500円ぐらいだったと記憶しています。もはやスーパーの総菜コーナーよりも安いくらいです。
内臓系も充実しており、こちらはハツ。新鮮な牛の心臓を使用しており、コリコリとした弾力ある歯応えと、噛むほどに広がる濃厚な旨味を楽しみます。ちなみに内臓系は「飛騨牛」でなく「和牛」という表記であり、そのあたりAOC的な取り決めがあるのかもしれません。
和牛のホルモン。キレイな脂をたっぷりと身にまとっており、ブワーっと炎が立ち上る。プリプリの食感と甘い脂の旨みを楽しみます。濃いめ味噌ダレがビールの消費を加速させます。内臓系も充実しており、こちらはハツ。新鮮な牛の心臓を使用しており、コリコリとした弾力ある歯応えと、噛むほどに広がる濃厚な旨味を楽しみます。ちなみに内臓系は「飛騨牛」でなく「和牛」という表記であり、そのあたりAOC的な取り決めがあるのかもしれません。
ちなみに和牛のホルモンを壺漬けでもお願いしましたが、普通バージョンとの有意な差は見出せませんでした。ホルモンに限っては壺漬ける必要は無いかもしれません。壺漬けのほうが少し高いですしおすし。
以上、飛騨牛(と和牛?)をさんざん食べて、ひっきりなしにビールを飲んでお会計はひとりあたり6千円ほど。おおー、これは大変お値打ちですねえ。初めて富士見台の「牛蔵」を訪れた際の衝撃に似たものを感じました。
もちろん東京の高い高い焼肉に比べたら荒々しさは目立ちますが、私にとって焼肉とはこれぐらいでちょうど良い。郡上おどりで近辺に滞在する際には是非どうぞ。

- ろばたやき山ろく/山鹿市(熊本) ←熊本の奇跡
- 炭火焼肉 久(きゅう)/秋田駅 ←秋田の奇跡
- 焼肉江畑(えばた)/ 北野白梅町(京都) ←牛肉文化圏京都における代表的焼肉屋
- 静龍苑(せいりゅうえん)/清澄白河 ←ベスト・ヤキニク・レストラン
- 焼肉いぶさな/参宮橋 ←味も値段も最高峰
- カウンター焼肉専門 焼肉おおにし/恵比寿 ←核心を突きっぱなし
- 肉匠堀越/西麻布 ←世界で最も白トリュフを食べた漢
- 王十里(オージュリ)/銀座 ←銀座で焼肉ならいつもココ
- 炭火焼肉 やまもと/石垣島 ←個人的に世界で最もリーズナブルな焼肉屋
- 牛蔵/富士見台 ←個人的に世界で2番目にリーズナブルな焼肉屋
- やさい村大地/赤坂 ←胃の8割方を占めるのは野菜
- 金竜山/白金高輪 ←食べログ焼肉1位4.37、その座席は数ヶ月先まで争奪戦
- 龍苑(りゅうえん)/川崎 ←普段使いの焼肉という意味では最高峰の美味しさ並びに費用対効果
寺門ジモン監督の焼肉映画。焼肉文化についてここまでシリアスに描けているのは監督の焼肉に対する並々ならぬ拘りに因るのでしょう。焼肉業界の有名店や有名人も沢山登場するので、焼肉通を標榜するのであれば必修科目の1本です。