SPICE LAB TOKYO(スパイスラボトーキョー)/銀座

数寄屋橋交差点から歩いて5分ほどの飲食ビル10階に開業した「SPICE LAB TOKYO(スパイスラボトーキョー)」。インド料理ではあるもののお洒落オブお洒落な仕上がりと耳目を集めたお店であり、食べログでは百名店に選出されています。
店内は広く50席近くあるでしょうか(写真は公式ウェブサイトより)。木の温かさにビリジアンが映える独特の内装で、いわゆる欧米系のレストランとは毛色が違います。テジャス・ソヴァニシェフはデンマークの「noma」腕を磨いたそうで、当店のコンセプトは「モダンインディアンキュイジーヌ(Modern Indean Cuisine)」だそうです。
銀座だけあって酒がバリ高いですねえ。グラスのシャンパーニュは2,500円で、これにサービス料が10%乗ってきます。写真のビールも1,400円+サ。私の知る限り日本で最も酒が高いインド料理店です。
まずは菊芋のスープでしょうか。フランス料理のブルーテのような口当たりであり、揚げたゴボウが程よいアクセント。カレーっぽいスパイス(ボキャ貧)も効いていて、面白い味覚です。
見た目はフランス料理のアミューズ・ブーシュそのものですが、いずれもインド各地の屋台料理からインスピレーションを受けたスナックだそうです。カレーっぽいスパイス(ボキャ貧)が効いていて酒が進む。クッション型のお皿がかわちい。
ホタテ。悪くはないのですがサイズがちいかわで食べ応えがありません。そういえば処理水ホタテ事件の顛末ってどうなったんかな。けっきょく安く出回ることはありませんでしたね東京では。
続いてドーサ。ドーサと言えばバットみたいなふざけたサイズ感のインド風クレープという先入観があったのですが、こんなに上品で成熟したタイプもあったのですね。
メインは黒毛和牛サーロイン。まさかインド料理店で和牛を口にするとは驚きです。調理はタンドール(インドの窯)を用いているそうで、変な表現ですが普通に美味しいです。あまりにキレイな味わいなので、フランス料理のメインディッシュのように感じてしまいました。
パン類が豪華で、おそらくクルチャと呼ばれるものでしょう。バター(ギー?)主体のプレーンタイプと菜の花が織り込まれたタイプがあり、いずれもそれ単体でとても美味しい。小麦粉の取り扱いについてはインド界隈も中々のものです。
なんと!〆にビリヤニとカレーもやって来ます。日本人の米とカレーにかける情熱にきちんと応える仕様であり、どう考えても全く美味しい。お腹もいっぱいだ。
デザートにはショコラテリーヌとアイスクリームがやって来、前者には生姜、後者にはシナモンを多用しておりきっちりスパイスしています。
自慢のインド紅茶(?)を楽しんでフィニッシュ。ごちそうさまでした。以上のコース料理が1万円ほど。企画モノのインド料理店と思いきや品質は非常に高く、「モダンインディアンキュイジーヌ(Modern Indean Cuisine)」と主張するに説得力があります。

私がこれまでに食べた高級インド料理はロンドンの「Benares」ぐらいですが(ロンドンにはインド料理店が多い)、そこよりも全く美味しく感じました。とは言えコンセプトは普通じゃないので一緒に行く人は選ぶでしょう。新しい味覚に理解のあるお友達と共にどうぞ。

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