ヒルトン沖縄宮古島リゾート(Hilton Okinawa Miyako Island)

2023年夏にオープンした「ヒルトン沖縄宮古島リゾート(Hilton Okinawa Miyako Island)」。沖縄にはいくつかヒルトンがありますが、陸路で繋がっていないマジもんの離島への開業は日本初です。
リゾートホテルとしては市街地に近く、いわゆる繁華街からは歩いて30分。宮古空港から車で15分ほどで、無料シャトルバスが運行しています。宮古はレンタカーもタクシーも代行も数が限られるので、ヒルトンに泊まると決めたら腹を括って引きこもるという判断もアリでしょう。
全329室のホテルなので、それほどロビーが派手派手というわけではありません。それでも壁一面に敷き詰められた鱗のようなアートなど他では見られない作品も多く、「ヒルトン沖縄瀬底リゾート(Hilton Okinawa Sesoko Resort)」に比べると意志の強さを感じました。
お部屋は「ツインエグゼクティブルーム サンセットビュー」にご案内頂けました。客室フロア最上階の7階エグゼクティブフロアに位置し、広さは35平米。2人で過ごすには充分な広さです。
内装はバリバリのリゾートホテルといったところで、ローカルモーション調の色合いが心地良い。他方、ネットの速度はイマイチで、ダイヤモンド会員用のプレミアム回線を使用しているにも関わらず動画は所々ひっかかるという印象です。テレビにキャストすることもできず不便。椅子もガッツリ仕事向きというわけではなく、ワーケーションには厳しいかもしれません。
バルコニーからは青い海がどこまでも広がり、伊良部大橋の全景とサンセットを眺めることができます。
飲み物につき、ネスプレッソと紅茶類は用意されていますが冷蔵庫は空っぽで、お水は各階にあるウォーターサーバーに汲みに行くスタイルです。同フロアにエグゼクティブラウンジもあるので、それほど不便には感じませんでした。
クローゼットは中々広く、荷物置きとも一体化していて使い勝手良し。パジャマの着心地も良く、ビーチガウン(?)も大変上質なものでした。
ウェットエリアに参ります。ベイシンはひとつで小さめですが、そのぶんモノを置くスペースが広く使い勝手良し。アメニティは最近のヒルトンおなじみのディスペンサー方式です。
バスルームも広々としており、バスタブも用意されています。昔の外資系のホテルはバスタブだけでシャワーカーテンを引くタイプばかりでしたが、随分と便利になったものです。トイレも最近のホテルらしく独立型でした。
共有設備に参りましょう。フィットネスセンターはあるにはあるのですが、全329室にしては心許ないサイズ感(写真は公式ウェブサイトより)。この時われわれ含めて4人が入室していたのですが、それなりに圧迫感がありました。もちろん年配の日本人ゲストの利用が中心のホテルであるため、この程度で充分と言えば充分なのかもしれません。
屋内プールは全然ダメですねえ。冬にお邪魔したため利用できるプールはここだけで、家族連れが占拠しプールというよりも水たまりでした(写真は公式ウェブサイトより)。私は水着はもちろんキャップと水中メガネと耳栓まで用意してきたのに一度も利用できるチャンスがありませんでした。ちなみにお隣にランドリールームも用意されています。
屋外プールはホテルの規模を加味すると中々の種類と大きさであり、ちょっとしたスライダーもあります。先の屋内プールとのギャップを考えるに、夏に訪れるべきホテルなのかもしれません。
プライベートビーチは無いものの「みやこサンセットビーチ」が隣接しており、ヒルトンのゲスト以外はアクセスしようの無い場所に位置しているので、実質プライベートビーチです。ちなみにこの写真は伊良部大橋を徒歩で渡る際に撮りました。写真中央右側にあるハコが当館です。
エグゼクティブラウンジにつき、客室のインテリアコードを引き継いでおり落ち着くのですが、それほど広くありません。当館よりも客室数の少ない「コンラッド東京(Conrad Tokyo)」のエグゼクティブラウンジのほうが余程広々していることを考えると何だかなあというお気持ちです。
言わんこっちゃない、カクテルタイム時にはクソダサい案内板が配られました。こんなもん予約段階から利用客数なんて予測がつくのだから、他のレストランに振り替えるなり時間帯を広げるなり柔軟にやれば良いのに。

スタッフの仕切りも全然なってなく、外国人ゲストには広々とした席を優先的に案内し、おとなしそうな客には相席をお願いしたりと、見ていて気持ちの良い対応ではありません。ワイキキで働いている純ジャパのような接客スタイル。そもそもエグゼクティブラウンジで相席というコンセプトは初めて聞きました。
アルコールにつき、欧米系の液体のラインナップは他のヒルトンと大差ありませんが、泡盛のラインナップが半端なく、これは完全に趣味の領域に入っているように感じます。
食事はそこそこ充実しており、少食な方であれば夕食の代替となるかもしれません。一方で、こうやって中途半端に食事を用意するからラウンジ乞食が増殖するという意見もある。「ヒルトン横浜」のように「カクテルタイムはカクテルタイムなので酒しか用意していませんし、今後ツマミを用意するつもりもありません(キリ」という毅然とした態度のほうが、今後のZ世代的センスを持つ客層にはフィットしそうな気がします。
天候が良ければ屋上にてルーフトップバーが営業されます(写真は公式ウェブサイトより)。あいにく我々がお邪魔した際は風が強かったため、場所は開放しているものの飲食物の提供はNGという運用でした。
朝食は1階にあるオールデイダイニング「アジュール(Azure)へ」。朝食といってもランチタイムに振り替えて利用することも認められており(というか14時まで通しで営業している)、ダイヤモンド会員はQRコードから座席を確保しておくことも可能なので便利です。冬季にお邪魔したからかエグゼクティブラウンジでの朝食は提供していませんでしたが、この運用であればストレスは全くありません。
また、前述の通りエグゼクティブラウンジの運用は相当ダルいので、本当に上質な時間を過ごしたい方はロビーラウンジである「茶寮(saryo)」の利用をお勧めします。海の見える体育館のように広々とした空間で、利用客が殆ど居ないのが嬉しい。「沖縄アグーカツサンド」が絶品なので必ず注文しましょう。
結論として、ヒルトンらしく手堅くまとめたなという印象のリゾートホテルでした。特徴が無いのが特徴であり、「ヒルトン沖縄瀬底リゾート(Hilton Okinawa Sesoko Resort)」「ヒルトン沖縄北谷リゾート(Hilton Okinawa Chatan Resort)」に既視感を感じるほどです。
とは言え宮古島にこのクオリティのハードとソフトを両立させる宿泊施設は中々なく、とりわけスタッフのレベルは離島とは思えないほど高い。加えてLDHと提携しているのかと勘繰るほどイケメン揃いだ。宮古島における旅の思い出を手堅いものにしたい観光客にとっては、選択肢の一巡目に入れるべきホテルでしょう。
ちなみに2026年春にはお隣に全310室の「キャノピーbyヒルトン沖縄宮古島リゾート」が開業予定であり、ここに来て外資系ホテルの圧が強まって参りました(写真は三菱地所公式ウェブサイトより)。地場のデベロッパーである「南西楽園リゾート」との熾烈な争いが予見でき、それらが旅行客の利便性ひいては宮古島そのものの魅力の増大に繋がると思うと楽しみです。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。