ゼロワンカレーA.o.D(ZERO ONE CURRY)/三田

大阪の名店「ゼロワンカレー」が東京に移転リニューアルオープン。「ミールス(南インドのカレー定食)」を主体としたメニュー構成で好評を博し、大阪のカレー激戦区・谷町四丁目でも屈指の行列店でした。ちなみに店名の「A.o.D」とは「Aromas of Dakshin(南の香り)」という意味だそうです。
オープン時間に合わせてお邪魔すると既に満席近く、ぎりカウンターに滑り込めた形です。オープン数分後には既に待ち行列が生じていたので、確実に射止めたい方はオープン前から並んだ方が良いかもしれません。

店内はカウンター席とテーブル席で合計30席弱。おひとり様は基本的にカウンター席へと案内されます。
せっかくなので最強のメニューたる「5種ミールス」を注文。2,700円です。周りのゲストは皆、2-3種に留めており副菜も多く場面でお代わりOKなので(後述)、ちょっとやりすぎたかもしれません。
メニューの裏側は取扱説明書となっており、平たく言うと色々と混ぜて食べるのが南インドのミールス(定食)スタイルのようです。
まずは副菜。上が「カルナータカ・サンバル」で豆と野菜を、南インドの味噌汁的なポジションだそう。下が「ラッサム」で酸味が支配的。終盤にライスに混ぜ込むのが王道の楽しみ方です。
上から順にマッシュポテト的なものに軽い野菜炒め、味変用ココナッツ風味ソース。個人的には野菜炒めがツボで、インドって何でもかんでもスパイスで辛いわけじゃないんですね。
副菜、続く。「人参のアチャール」はインド風のお漬物で、スパイシーなキャロットラペのような味わい。右奥のベビースターラーメンのようなものは野菜とスナックとヨーグルトを混ぜたような味わいで、仄かに甘く食事というよりもおやつといった印象です。
ライスは3種からの選択で、私は「ゼロワンベーシック」をチョイス。五分づきの玄米と長粒枚のミックスであり、水分が少なくサクサクぱくぱく食べ進めることができます。上からかかった黄色いタレは「ダールタルカ」と言って、インドではお馴染みのひきわり豆のカレー的なものだそうです。
カレーに参ります。こちらはチキン。舌にザラつくスパイスの風味が心地よく、鶏肉は驚くほど柔らかく奥行きのある味わい。カレーとしての美味しさはもちろんのこと、鶏料理としても高次元な仕上がりです。
ベジ。いわゆる野菜のみのカレーであり当然に美味しいのですが、他のカレーに比べるとコクに乏しく陰に隠れてしまったかもしれません。
フィッシュ。具材はイカと何だったかな。ココナッツミルク主体で円みのある味わいであり、魚介のコクと相俟ってどこまでも優しい。個人的にはキョーイチのカレーです。
マトン。この日食べた中では最もパンチのある味覚であり、動物食ってる感が凄いです。私は美味しく頂きましたが、好みは分かれるかもしれません。
限定スペシャルの鹿肉。フランス料理愛好家として鹿肉は馴染みのある食材なのですが、カレーとして食べるのは初めてです。なるほどパンチのある肉の味と爽やかなスパイスが良く合う。鹿肉料理としてのテラ・インコグニタを見た気がしました。
胃袋に余裕があったのでお代わりの部。「ライス」「ラッサム」「カルナータカ・サンバル」「ダールタルカ」はお代わりOK。もはやこれだけで無限に楽しめる永久機関です。本場のミールスも基本的にはおかわりOKなんですって。
美味しかった。大阪だけでなく東京でも完全に行列な理由が良くわかりました。どのメニューも千円を超えてくるので学生街のランチとしては高めではありますが、前述の通りお代わりOKなものもあるので、学生さんでも必ず満足することができるでしょう。夜営業もやっており飲み会使いとしても大いにアリ。2号店(?)として大手町に「ゼロツー ナシカンダール トーキョー」なるお店もあるようなので、今度はそちらにお邪魔してみたいと思います。

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