キングタコス 金武本店(KING TACOS)/金武町(沖縄)

面積の約6割を米軍用地が占める金武町。中でも「キャンプ・ハンセン」の向かい側にある「新開地」という街は米兵向けの歓楽街として栄えた歴史があり、その独特の景観から映画やCM、ミュージックビデオのロケ地として多数採用されています。最近ではBTSの「LET GO」が有名で、個人的な趣味としてはSKE48の「片想いFinally」あたりが胸熱です。
その金武町の特産品として知られるのが「タコライス」。新開地の「パーラー千里」というお店が米兵を意識して考案した料理であり、現在はその親族が経営する「キングタコス 金武本店(KING TACOS)」がその味を引き継いでいます。沖縄では「キンタコ」の愛称で親しまれており、現在は県内に6店舗を展開しています。
日曜日の夕方という変な時間にお邪魔したため空いていましたが、ランチタイムなどは待ち行列が生じる人気店。券売機で食券を買い、厨房に提示すると番号札を手渡され、準備ができれば呼び出されるという仕組みです。

メニューは看板のタコスやタコライスの他、タコライスのライス部分がチャーハンになったもの、フライドポテトやフライドチキンなども用意されています。
テイクアウト客が多いですが、2階には広々としたイートインスペースがあります。テーブルを拭いたりお冷を汲んだり下膳したりするのは全てセルフサービス。観光客から地元の子供たちまで幅広い客層で、仕組みも含めてマクドナルド感があります。
我々は一番人気の「タコライスチーズ野菜」と「タコス/4PC」を注文しました。それぞれ700円です。ちなみに「タコライス」を注文するとチーズと野菜の乗らない、ライスとタコミートだけのものが供されるのでご注意を。米兵は生野菜嫌いが多いのでそんなメニューがあるとかないとか。
まずは「タコス」。もはやタコスの生地が見えないほどのレタスの量であり、その下にはタコミートとチーズがギュウギュウに押し込まれています。これはもう、タコスというよりも肉と野菜とチーズである。これだけ色々詰まって700円というのは実にお値打ち。
一番人気の「タコライスチーズ野菜」。フタの意味を無力化する盛り付けが印象的で、その差し迫るタワー感は「ラーメン二郎」を彷彿とさせます。二郎系タコス。
先の「タコス」と味わいのベクトル同じで、同じ具材で皮がライスに置き換わった料理です。タコミートについては「タコライス」のほうが量が多いかなあ。そのへんのハンバーグよりも余程食べ応えのあるボリューム感。若干ライスが多すぎるきらいがあるので、チャーハンにすれば良かったと贅沢な後悔。
量や盛り付け、周辺環境も含めて楽しい食事でした。周囲には米ドル表記の飲食店や、キャンプ・ハンセン退役軍人が経営するハンバーガー屋などもあり異国情緒たっぷりで興味深い。夜は更に盛り上がるそうですが、ファイナルファイト的な治安にもなるので、まずはランチに「キングタコス 金武本店(KING TACOS)」を訪れ雰囲気を掴んでおくと良いでしょう。

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沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。