TESIO(テシオ)/コザ(沖縄)

いま沖縄でシャルキュトリを食べる際、どこへ行っても名前を聞くのが「TESIO(テシオ)」。沖縄中部の音楽の街コザにあり(歴史的な事件「コザ暴動」の舞台です)、ドイツで3年に一度開催される国際コンテスト「IFFA」でゴールドメダルを受賞し、一気に話題となりました。
店内は肉の加工場に物販エリア、シャリュキュトリを用いた軽食をテイクアウトするエリアがあり、イートインスペースは無いのですが、みな軒先のベンチに座って食事を楽しんでいます。

店主のムッシュ嶺井大地は大学卒業後に京都のシャリュキュトリ専門店「LINDENBAUM(リンデンバーム)」で衝撃を受け即座に弟子入り。その後は静岡の「グロースヴァルトSANO」で腕を磨いた後、2017年に当店をオープン。
店内のショーケースには旨そうなソーセージがズラり。金賞を受賞したものやワンちゃん向けのものまで多種多様なシャルキュトリが揃います。肉は店の裏にある肉屋から仕入れ、当店で製造と手作り感が素晴らしい。
せっかくなので我々はこの場で食べることができるものは全て注文し、物販で気になるものについてはグラム売りしてもらいテイクアウトしました。
料理が出来上がるまでの間はコールドブリューコーヒーで繋ぎます。軽食と共に注文すると150円引きになるとのことだったのでノリで注文したのですが、これが中々どうして専門店の1杯に比肩する美味しさでした。
当店謹製のハムを挟んだサンドイッチ。肉厚にカットされ実にジューシー。肉の部分そのものの美味しさはもちろんのこと、トロりとした脂身との溶け合いが心地よかった。
こちらはカリーヴルスト。焼いたソーセージカレー粉とソースをかけたシンプルな料理ですが、率直に旨い。食欲を誘うカレーの香りにバリっとした外皮の歯ざわり。溢れ出る肉汁。ちなみにドイツでは定番の食べ方で、ホットドッグはどちらかというとアメリカ文化とのこと。
テイクアウトしてホテルの部屋で食べたのはハムにレバーパテ。いずれにもピスタチオが含まれており高貴な味覚。またレバーパテにはイチヂクがたっぷり詰まっており、なんとも贅沢な味覚です。
美味しかった。なるほど沖縄で買う加工肉としてはかなり値の張る部類ですが、その支払金額に見合うクオリティ。製造拠点はコザですが、小売りのみ担当する店が那覇にあったり、たまに飲食店とのコラボ料理がレストランで供されることもあるようで、那覇の街で見かけたら迷わず指名買いしましょう。

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沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。