La Casona/ラパス(ボリビア)

ラパスいちの目抜き通りに面した郷土料理店。
間口こそ狭いものの奥へは長く、入り口すぐにはロフト席やバーカウンターなどもあり、なかなかの大箱です。
世界一の高所にある首都だけあって、ビールなど泡モノの注ぎ方が面白い。気圧の関係で普通に注ぐと泡ばっかりになっちゃうんですね。なので、コップとボトルをほぼ水平に並べソロソロと液体を移行していきます。
「チャイロ」というスープ料理。 牛肉入り野菜スープとでも言いましょうか、滋味あふれるしみじみとしたオフクロの味。アクセントに豚の皮をパリパリに揚げたものが散らしてあるのが面白い。
自家製のパン。ボリビア人はよくパンを食べるそうなのですが、クオリティについてはフランス人のそれには遥かに及びませんでした。
ボリビアの代表的な料理「レチョン・アル・オルノ」。豚の丸焼きとでも表現しましょうか、下味をつけた豚肉を豪快に焼き、カットしただけのシンプルな一皿。これが、旨い。豚の滋味あふれる味わいに程よい脂の甘味。日仏のきちんとしたビストロに比肩する味わいです。付け合わせのイモの旨さはさすがはアンデス。バナナを揚げたものも甘さ控えめで乙な味。
こちらは細切り牛肉の野菜炒め。コチラはパンダエクスプレス的な味わいで、まあ、普通です。ジャガイモは恐らく生のものをカットしその場で揚げたアラミニッツなものであり、主役を喰う程の高い仕上がりでした。
デザートはババロア的な舌ざわりの甘い何か。ぐぬぬ、甘すぎる。チョコレートソースに見えるものも、これでは茶色の水あめでしかありません。
ピーチジュースは意外に美味しい。南米でジュースを注文するとその殆どが生ジュースなのが嬉しいですね。ヘンに加工するほうが技術が求められたり輸入したりする必要があって、割高なのかもしれません。
飲み物を除いた食事代は7~800円といったところ。東京であれば2,000円は堅いクオリティとその量です。スマッシュヒットはありませんが、手堅く美味しくリーズナブル。ラパス初心者は是非どうぞ。


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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。