むぎとオリーブ/銀座

ギンザシックスの裏。ミシュランガイドのビブグルマン(安くて旨い店)として掲載され、一気にスターダムにのしあがった当店。土曜日13:30というヘンな時間だったにもかかわらず、待ち行列は15名。同じ週に大森の「Homemade Ramen 麦苗」を訪れたばかりであり、また待つのかとウンザリしたのですが、思いのほか回転が速く、15分ほどしか並びませんでした。
岩田圭介シェフは1987年生まれの埼玉県出身。ご両親は洋食店を経営し料理には慣れ親しんでいたようです。ラーメン好きが高じて銀座の地で一念発起。現在では首都圏で4店舗を展開。カフェのような店名の通り店内も中性的な雰囲気であり、女性ひとりでも問題なし。ミシュランの影響あってか客の3割近くが外国人でした。
私は「鶏・煮干・蛤のトリプルSOBA」を注文。スープがいいですねえ。大山鶏のスープに蛤と煮干の出汁。上品な醤油。それぞれの特長的な風味が少しも喧嘩することなく、ほとんど一体化しながら内臓に沁みていきます。

ちなみに「特製」のトッピングをお願いすると、国産豚チャーシュー増し、低温鶏チャーシュー増し、味玉入りへと変化しました。さっきできたばかりのようにツヤツヤと白い鶏チャーシュー(?)が印象的。肉の量もたっぷりです。
麺は京都の老舗製麺所と共同開発したそうで、それ単体では特長に乏しいものの、このスープを受け止めるにはやはりちょうど良いという塩梅。完璧な火入れの味玉、オリーブオイルで素揚げしたナルト、ラーメンの具材としては珍しい長芋と、これまでの試行錯誤が垣間見れた瞬間でした。
ちなみにコチラはノーマルの「鶏・煮干・蛤のトリプルSOBA」。それでも具材はたっぷりです。今度は「濃厚卵のまぜSOBA」や「鶏と蛤の濃厚つけ麺」を試してみたい。つけ麺は大盛無料やで。
ミシュランが掲載したのは企画でも冗談でも何でもなくて、仮に同じ料理がイノベーティブな星付きレストランで出てきたとしても全く違和感のないクオリティ。実に完成度が高く、満ち足りた気持ちになるラーメンです。1,000円かそこらでこれだけの料理を食べることができる日本人は幸せだ。


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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

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