アラフェルムドゥシンジロウ(A la ferme de Shinjiro)/尾張町(金沢)

近江町市場から歩いて5分ほどの場所にある「アラフェルムドゥシンジロウ(A la ferme de Shinjiro)」。大正期の町家を改修し、1階でワインを醸造、2階のフランス料理店でそのワインを提供するという面白い試みです。
2階のダイニングはテーブル席が4-5卓といったところでしょうか(写真は公式ウェブサイトより)。1卓だけ半個室的な空間があり、会食などに最適です。内装には格子やステンドグラスなどが取り入れられ、また、独特の色合いの壁がクールです。大きな車が目の前の道路を通るたびに建物全体が揺れるのはご愛敬。

澤部沢也シェフは石川県出身で能登島の漁師のせがれ。アルザスの3ツ星店や京都・神戸のレストランで経験を積み、自身のレストランを経営後、当レストラングループに合流したそうです。
ワインは泡と白を頂きましたが、いずれもブドウはデラウェアであり果実味が強い。何より同じ建物内で醸造しているというのがいいですね。値付けも安く1杯千円を切ります。
まずはカボチャの冷製スープ。自家農園の野菜をたっぷりと用いており、自然な甘さが胃袋に沁みます。
前菜盛り合わせが美しい。器のセンスの良さは勿論のこと、色とりどりの食材使いに心を奪われます。このセンスの良さは「慈華(itsuka)」の「運気の上がる前菜盛り合わせ」に勝るとも劣らない。味も当然に素晴らしく、取り分け牛スジ煮込みをパートフィロ(パリパリの薄皮)で包んだパイ的なものに心を奪われました。
メインディッシュはお魚を指定。帆立のムースをマダイで包んでギュっと丸めた面白い調理であり、食感が凝集していて肉のような歯ざわりです。中には黒米(?)が詰まっておりボーダレスな美味しさです。
デザートはハチミツのアイスに自家農園のメロン、ガトーショコラ。アイスとガトーショコラは王道に美味しいのですが、メロンが未だ熟してないというか何というか、思いのほかアッサリした味覚なのが残念。勝手にじゅくじゅくしたものを期待していたのですが、まあ、そういう品種なのかもしれません。
ハーブティーでフィニッシュ。ごちそうさまでした。

以上を食べ、グラスでワイン2杯飲んで支払金額はひとりあたり6-7千円といったところ。軽めのランチコースを指定したのでやや物足りない部分はありましたが、料理とそのプレゼンテーションの質の高さは間違いなく、皿数マックスなコースを注文すべきであったと心地よい後悔を感じます。次回は是非ともディナーに訪れたいと期待させてくれるランチでした。

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「大人絶景旅」と銘打ってはいますが、石川の名所をテンポ良くまとめています。グルメ情報も多くモデルルートの提案もあり、広告だらけのガイドブックとは一線を画す品質の高さです。