TOBE オーベルジュリゾート(Tobe Auberge Resort、宿泊)/砥部(愛媛)

伝統工芸品「砥部焼」で有名な砥部町に2010年に開業した「TOBE オーベルジュリゾート(Tobe Auberge Resort)」。通谷池に面した魅力的なランドスケープデザインであり、この広大な敷地にして僅か10室というスモールラグジュアリーリゾートです(写真は公式ウェブサイトより)。
バレーパーキングで車を預け、レセプション棟でチェックイン。スっとウェルカムドリンクが差し出され気分が高揚します。ちなみにこの建屋にはバーとレストランが入っており、宿泊棟へはカートで送迎して頂けます。
お部屋は2階建てのヴィラの上階にご案内頂けました。木材を多用した内装でスタイリッシュ。なのですが、細かな部分でシステマティックでなく、居心地はあまり良く無いです。動線が悪く配線の取り回しも悪い。ボタンひとつでジャーンとカーテンが開いたり、マスタースイッチひとつでバチンと全ての照明が落ちる生活を送っている身としては、「この照明のスイッチはどれだろう」と探し回らなければならない仕様は不便です。
ベッドの寝心地は悪くないのですが、枕が1種類しか用意されておらず高さも妙に高い。何種類か用意した上の選択制にしたいところです。加えてエアコンの風が顔面に直撃する設計どうなんだろう。

また建物につき、音が良く響く構造となっており、扉を閉める音や歩行音などがビッグです。気になる方は予約の時点で上階を確約しておいてもらうと良いでしょう。
テラスで湖を眺めながらのんびりするのですが、ネットが遅すぎて使い物にならないですね。テレビが無いから皆、動画でも見ているのかもしれません。デスクも無いためPC作業も難しく、そもそも回線が細いためテザリングする必要もあります。
冷蔵庫の飲み物はアルコールを除いて自由に楽しむことができます。コーヒーはミルが置かれており手挽きで淹れる必要があるのですが、これが実に面倒くさい。もちろんこういった行為に風情を感じる方がいることも理解できるので、ネスプレッソとの選択制にして欲しいところです。
クローゼットは小さく、また部屋から一旦退室し土間からアクセスする必要があります。スノーリゾートでもないのにこの仕様は何なんだろう。荷物を置く場所や広げる場所も限られており、身軽な装いで訪れる必要があります。
ウェットエリアの使い勝手は最悪で、バスタブ・シャワー・トイレ・ベイシンが全て一体化しており、その全てがガラス張りで丸見え。何をするにもいちいち手動でカーテンを引く必要があり、人生で一番カーテンを引いた日かもしれません。
奥がバスタブ、手前がシャワーブース。見て下さい、この透け感を。カーテンを引くにしろチラチラと見えてしまう場面が多いので、長年連れ添ったパートナーとでしか滞在は難しいでしょう。当館には秋篠宮文仁親王とマダム小室眞子が訪れたことがあるそうですが、相当に困惑したことでしょう。
夕食はカートにお迎えに来ていただきレストラン棟で楽しみます。詳細は別記事にて
朝食はレストラン棟の個室をご案内頂けました。池に面しているので夜は真っ暗ですが、明るい時間帯の眺望は素晴らしいの一言です。
愛媛らしくミカンのジュースで乾きを潤し、自家菜園のお野菜で内臓にエンジンをかけます。
カボチャのポタージュが実に濃厚で、カボチャよりもカボチャの味がするかもしれません。パンにつきクロワッサンのレベルが高く、思わず笑みがこぼれます。
焼き野菜にシャルキュトリ。ベーコンにズバっと塩気がきいて美味しい。個人的には前夜の病院食のような調味よりも断然こっち。
桃のコンポートでフィニッシュ。ごちそうさまでした。朝食うまいやん。量も丁度良い。

以上、ふたりで泊まって軽く飲んで夕朝食が付いて1部屋10万円。愛媛は食材の宝庫なので食事に大そう期待して訪れたのですが、調味についての考え方が合わず、また宿泊施設としての設備も好きになれなかったので、かなり割高に感じました。

ランドスケープは文句ナシなのに設備面で色々と惜しく、富山の「リバーリトリート 雅樂倶(がらく)」に近いものを感じました。外資系のシステマティックなホテルに泊まり慣れた人にとっては色々と思うところが多いかもしれません。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。