ラ メゾン ダミ (La maison d'ami)/目黒

目黒駅から白金方面へ徒歩5分ほどの場所にある「ラ メゾン ダミ (La maison d'ami)」。派手派手に有名というわけではありませんが、地元民の間では根強い人気があり(店名は「友人の家」の意)、食べログでは百名店に選出されています。
間口こそは狭いものの意外に奥行きがあり、なんやかんやで40席近くはありそうです。テーブル席があるのはもちろん、おひとりさま向けのカウンター席もあり、気持ちの良い季節であればテラス席でナイスゴーするのも良いでしょう。インテリアはこれぞビストロといった趣であり、フランス人を敷き詰めればフランス本国のビストロですと言われても納得してしまうかもしれません。
ワインが安い。グラスのシャンパーニュが千円を切るフランス料理店は日本広しと言えども当店ぐらいではなかろうか。ボトルのワインも5千円前後が中心であり、値段と解説が記されたボトルがズラリと並ぶさまはワインラヴァー歓喜の瞬間です。
まずは「ホロホロ鳥とフォアグラのパテアンクルート」で胃袋を凌ぎます。いわゆるパテのパイ包みのであり、健康的な鶏肉に滑らかなフォア、さっくりとしたパイ包みに煮凝り状態の出汁と、フランス料理愛好家歓喜の瞬間です。
マダイとナスのマリネ。海の命をそのまま食べたかのような味覚のマダイにクリアな風味のナスが良く合う。調味もシンプルながら酒好きする味わいであり、白ワインがガンガン進む前菜です。
全体的に量が多いと聞いていたのでパンは控えめに頂きました。それでも穀物の旨味の強い仕様であり、フランス帰りの料理人ならではのチョイスと言えるでしょう。
カキとイワシのエスカベッシュ。ややもするとどぎつい味覚になりがちな素材ですが、軽く揚げ適度に酢漬けにすることにより、軽やかなテイストに仕上がりました。揚げ物に軽やかという矛盾。たっぷりお野菜のヘルシーなニュアンスがその矛盾を上手に整理しています。
メインはカスレ。鴨肉とソーセージにたっぷりの豆。スパイスを多用したひと皿であり、中南米のチリビーンズのように味に勢いがあります。本来的には脂コッテリで胸焼けしがちな料理ですが、そのスパイシーな調味に乗って一滴も残さず駆け抜けました。

以上を食べ、グラスのシャンパーニュにワインのボトルをふたりで1本飲みお会計はひとりあたり7-8千円といったところ。わおーこれは都内でもトップクラスに見事な費用対効果でしょう。この満足度は高田馬場「ラミティエ (L’AMITIE)」に近いものがある。料理の質はもちろんのことボリューム感もフランスそのもの。「良いビストロある?」と問われれば、いの一番に紹介したいお店です。オススメ!

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