パークハイアット京都 (Park Hyatt Kyoto)/高台寺

春のパークハイアット京都 。高台寺に隣接した丘陵地に建つ1877年創業の料亭「山荘 京大和」の敷地内にあり、二寧坂沿い、八坂神社や祇園は徒歩圏内という、相変わらずの最強ロケーションです。
前回はお正月にお邪魔しましたが、今回は桜が満開の時季。館内の至る頃に桜のフラワーアレンジメント(?)が飾られておりテンアゲです。またお正月に比べるとゲストが少ないのか、スタッフ全体から余裕めいたものを感じました。
この日は「ガーデンテラスキング」にご案内頂きました。前回のお部屋と逆サイドに位置し間取りはほぼ同じです。
チェックイン手続きはロビーではなくお部屋で済ませます。ウェルカムドリンクも部屋までお持ちして下さり、イチゴと共にちょっとしたパーティー気分です。売れないインスタグラマーであれば角度を変えて100枚は写真を撮ることでしょう。
お部屋の案内に参りましょう。こちらは入ってすぐの玄関エリア。といっても3-4畳はありそうな広々とした空間であり、私の実家の自室とそう変わらない広さです。
広さは45平米と、ふたりで滞在するには充分な広さな上、動線設計が上手く、数字以上の広さを感じます。テレビがめっちゃデカい。ここ数年お邪魔したホテルの中ではトップクラスのテレビの大きさです。
テラス(?)は坪庭仕様になっており、自然な光が柔らかく差し込んで心地よい。
ミニバーは全然ミニでなく、「フォションホテル京都」よりも全然大きい。お水やネスプレッソ、お茶類などは無料。酒やジュース、ツマミなどは有料といった一般的なラインナップです。
動線はやはり良く、扉をパタっと閉じれば通路から個室に変身する仕組みは忍者屋敷のようです。デッドスペースを上手くクローゼット化しており、この造りは好きだ。
ウェットエリアも広々。至る所に巨大な鏡が設置されており、バックミラーよろしくメイクをしながらテレビ画面を見ることもできます。洗面台に置かれたコップが無駄に薄はりで割ってしまわないかとヒヤヒヤします。
バスルームにはゆとりがあり、シャワースペースとバスタブが独立して存在しています。豪華タワマンのバスルームのような誂えです。お湯たまるのめっちゃ早い。
アメニティは「Le Labo - Santal 33」。京都の新風館にフラッグシップを掲げるニューヨークのパフューマリーです。東京にも最近店舗が増えて来ましたな。
お手洗いは独立型。空間としてはウェットエリアと地続きなのですが、ガッチリとした引き戸で隔離されているので安心感があります。高級ホテルで時たまある、透けたガラス戸のトイレのゴールはどこにあるのだろう。
ちなみに今回はスパなどは利用せず、お部屋でまったりと過ごすことが中心。共用設備についての紹介は前回の記事をご参照下さい。
ところで当館はクラブラウンジが無いのですが、グローバリスト(上級会員)向けにロビーラウンジでシャンパーニュのフリーフローサービスが用意されています。数カ月前にお邪魔した際は当該サービスなどは無かっただけに嬉しい誤算です。
スタッフが気前よく先述のルイナールをジャンジャン注いでくれるので、17-18時のみのサービスではあるものの、かなり酔えます。やはりこちらにも桜のフラワーアレンジメント(?)が飾られており、ちょっとしたお花見気分。売れないインスタグラマーであれば角度を変えて100枚は写真を撮ることでしょう。
朝食は別館1階の「KYOTO BISTRO (キョウト ビストロ)」へ。通常は欧米系の食事の提供なのですが、宿泊者は特別に同敷地内にあるミシュラン1ツ星「山荘 京大和」謹製の朝食を注文することができます。
しかしながら、馴れとは恐ろしいもので、今回の和朝食はあまりピンと来ませんでした。前回はお正月の特別料理で気合が入っていたのかもしれません。そんなに混んでいるわけでもないのにオペレーションが悪くTBSだったのも一因でしょう。
食後は桜散策。まずは当館から30分ほどの場所にある将軍塚へ。一般的にはタクシーでぐるぐる山道を登っていくのですが、足腰さえしっかりしていれば円山公園の「未在」の裏手あたりからちょっとした山登りで辿り着くことができます。知恩院とセットで訪れると良いでしょう。
こちらはパークハイアット京都のお隣、高台寺のしだれ桜。円山公園のように桜が咲き乱れているわけではなく、しだれ桜一本勝負というのが潔いです。
夕食はメインダイニングの「八坂(やさか)」へ。パリ「LA TRUFFIERE」でシェフとしてミシュランの星を獲得した久岡寛平シェフが当館の開業に合わせて招聘され、そのフレンチの技法を鉄板焼きで表現するという面白い試みです。詳細は別記事にて
今回も素敵な滞在でした。お花見真っ盛りの時季ではあったものの、お正月に比べると街が幾分落ち着いた雰囲気であり、オペレーションにも余裕があったのが一因かもしれません。傑作は余裕から産まれる。次回は紅葉の時季にお邪魔したいと思います。

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