碧 国際通り松尾店(へき)/那覇

那覇は国際通り沿いにある鉄板焼き「碧(へき)」。地元の食材を中心に店内は女性スタッフのみで構成されるという珍しい試みが当たり、沖縄では誰しもが知る有名店となりました。東京や大阪にも支店があり、食べログでは百名店に選出されています。
店内はウェスティンホテル東京の「鉄板焼 恵比寿」をダウンサイジングしたような誂えであり、大小様々なカウンタータイプの鉄板が備え付けられています。個室も用意されており、様々な用途に活躍しそうです。
飲み物につきワインを推しているのですが、どす黒い赤ワインがキンキンに冷やされていたりするので、実のところそれほど力を入れていないのかもしれません。食事についても肉ばっかりというわけではないので、ボトルに拘らず色々頼むと良いでしょう。
先付にパパイヤのおひたし(?)。クリアな味わいで、ひと口食べただけで身体が綺麗になりそうです。

何の脈絡も無く、問わず語りに彼女は言う。「あたしはね、鷲見玲奈的な扱いを受けるのが嫌なの」なんだ君?一体、揉めるのか?とりあえず順序立てて日本語で説明してくれるかい?
付け合わせの焼き野菜だけでなく、序盤にサラダも出るのが嬉しいですね。清澄な味わいで今後の展開に向けて身体が整います。

「だからさ、鷲見玲奈って若くて明るくておっぱい大きくてイケそうな気がするでしょ?あたしもそういう風に見られているんだったら、嫌だなって」彼女はウケ狙いではなく、本気の真顔で言っている。こいつは厄介なことになりそうだ。
お肉の付け合わせ、という位置づけではなくお肉料理の前に焼き野菜が登場しました。オリーブオイルで炒められているので心持ち軽い。島豆腐や紫芋まで登場するのはさすが沖縄といったところでしょう。
久米島産の車海老を2尾つけてもらいました。私はエビ愛が高じてわざわざ久米島まで訪れたことがあるほどであり、シンプルに塩で味付けしただけなのに、小島よしおも納得のクオリティです。

うーんと、鷲見玲奈が若くて明るくておっぱい大きいのは認めるけど、イケそうとは誰も思ってないと思うよ。「ふうん、あんたって、ああいう女がいいんだ。大体レディを前にして『おっぱい大きいのは認める』だなんて、セクハラよ」何言ってんだこいつ。貴様に本当のセクシャルハラスメントを教えてやろうか?
殻の部分は鉄板でギュギュギュと圧を加えてカラカラに焼いてくれ、大人のかっぱえびせんの完成です。これはビールに良く合う。

いや、僕の好みの話をしているわけじゃなくて、大抵の男はああいう肉感的な女の子のことは好きなんだよ。これはもう本能でしかない。スマホ買ったらヘンなアプリ最初からいっぱい入ってるでしょ?あんな具合に、鷲見玲奈みたいな女の子のことを好きになりなさいっていう感情が、OSにプリインストールされているんだよ、男には。
お肉は「沖縄県産黒毛和牛サーロインステーキ」を注文。程よく脂がのった所を高温でジュジュジュカリっと焼き上げ、表面はサクっとした食感。肉そのものも当然に美味しく、このクオリティの鉄板焼きがコース仕立てで6,500円で楽しめるのはお値打ちでしょう。
肉の脂身の部分を更にカリカリに凝縮させた後、その脂とカリを用いてゴーヤチャンプルーも作ってくれました。そのへんの雑なゴーヤチャンプルーも美味しいですが、高級店の本気チャンプルーはさすがの迫力があります。
ライスやお漬物も定食屋で食べるものとは一線を画す味わいであり、私が高校生であれば5杯はおかわりしていたことでしょう。

「だいたいあんた、既婚者でしょ?それなのに鷲見玲奈を肯定するだなんてどうかしてる。仮に鷲見玲奈が迫ってきたらどうするの?」どうするも何も、なすがままに決まっているじゃないか。ガイノイド脂肪を前に男たちは無力だ。目の前の暴力に倫理を説いても無駄なんだよ。
お椀は「沖縄豚の中味のお吸い物」。ひらたく言うと豚の内蔵のスープなのですが、語感ほどはグロくなく独特の風味は残しつつもキレイな味わいです。

大体、君、『鷲見玲奈的な扱いを受けるのが嫌』だなんて、ちょっと図々しくないかい?そもそも年齢が全然違うじゃないか。「何よそれ、あたしが年増だって言いたいわけ?」そうとは言ってないよ。ただ事実として年齢が全然違うと言っているだけだよ「じゃあ、深田恭子的ってこと?」重ね重ね厚かましい女である。
デザートは「沖縄風ぜんざい」。一般的に「ぜんざい」とは小豆を煮たホットなおしるこのようなものを意味することが多いですが、沖縄では煮た豆にかき氷を盛り付けたものをそう呼びます。専門店に勝るとも劣らない高品質な仕上がりでした。
食後にコーヒーもでます。いやあ、ランチからこれだけしっかりしたコース仕立てで6,500円とは大変リーズナブルです。生ビールは500円でグラスワインも千円を切るほどなので酒飲みの強い味方でもある。
ちなみに今回はランチで最も高価なメニューを選びましたが、最も安価な選択だと3千円ポッキリ。やや観光客向け夜の同伴向けなニュアンスはありますが、ランチタイムの費用対効果を考えれば贅沢は言ってられません。まずはランチでどうぞ。

食べログ グルメブログランキング


関連記事
1年で10回は沖縄を訪れます。1泊15万円の宿から民宿まで幅広く。
沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。