六緑(Roku Roku)/グランドハイアット東京

「グランド ハイアット 東京(Grand Hyatt Tokyo)」6階のレストランエリアにある「六緑(Roku Roku)」。鮨屋としては珍しくガラス張りのエクステリアであり、テラス席もあるとのこと。
内装はもっと変わっていて、吉野檜のカウンターに庵治石や流水が配され、外国人ウケしそう。採光が良く開放的で明るい空間であり、海外のラグジュアリーな日本料理店にお邪魔したかのような気分です。
ランチの「上握り寿司」を注文。まずは小鉢が登場し、ベジファーストで内臓の準備運動。飲み物はホテルの飲食店らしく目を剥くような高さですが、食べログや一休などではドリンク付きのリーズナブルなプランも用意されていますので要チェックです。
シマアジ。サクっとした歯ごたえで筋肉質。程よく脂ものっていて、思わず笑みがこぼれる美味しさです。
ヒラスズキ。シマアジに比べると柔らかなタッチであり、旨味が増した気がします。
赤身。これぞ健康優良児とも言える味わいであり、仄かな酸味が心地よい。
シメサバは優しい〆具合であり、程よい酸味に円みのある甘味、脂と完成度が高い。
中トロ。肌理が細かく程よく脂が乗って、舌の上でしっとりと脂が溶けていきます。
イカ。さっぱりとした口当たりながらいくらかの熟度も感じられ、ネットリと心地よい味覚です。
カスゴダイ。一般的に冒頭に出ることの多いタネですが、なるほど味の厚みが感じられる個体であり、この日はこのタイミングで食べるにちょうど良い味わいでした。
ホタテ。とにかくタネの巨大化が進む昨今の鮨業界ですが、そのトレンドに一石を投じるサイズ感。程よい薄切りはシャリとの一体化・口の中でのバランス感覚を考えられてのことでしょう。
エビも程よいサイズ感。大味でなく、適度な旨味と甘味が感じられる丁度良いテンションです。
イクラもシャリと海苔との均衡がとれており、それぞれの素材の風味が活きた軍艦でした。
巻物にはマグロとキュウリ。ありそうでない組み合わせですが、当たり前に美味しい。こちらに関してはマグロの量が多く嬉しいアンバランス。
味噌汁も美味しくって、まろやかでクリーミー。ありそうでないタッチのスープです。
わらび餅でフィニッシュごちそうさまでした。

以上を食べ、税サを含めてお会計はひとりあたり6千円強。ランチとしては中々の値段ですが、六本木のラグジュアリーホテルの鮨屋で、という意味では割安ではなかろうか。鮨そのもののレベルも高く、個室もテーブル席もあり、子連れもOK。

最近の予約困難を演出したバカ高く威圧的な鮨屋とは真逆の価値観であり、空間づくりや接客も含めて魅力的なレストランでした。デートや接待などにもピッタリで「まわらないお鮨屋さんって何か怖い。ぼったくられないか心配」といった初心者にも優しい。オススメです。まずはランチでどうぞ。

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鮨は大好きなのですが、そんなに詳しくないです。居合い抜きのような真剣勝負のお店よりも、気楽でダラダラだべりながら酒を飲むようなお店を好みます。
この本は素晴らしいです。築地で働く方が著者であり、読んでるうちに寿司を食べたくなる魔力があります。鮮魚の旬や時々刻々と漁場が変わる産地についても地図入りでわかりやすい。Kindleとしてタブレットに忍ばせて鮨屋に行くのもいいですね。