プチット リュ(petite rue)/牧志(那覇)

那覇の公設市場近くで10年以上営業を続けてきた「プチット リュ(petite rue)」が少し離れた開南せせらぎ通り沿いに移転。業態もビストロからレストランへと変貌を遂げました。店名は市場の路地にあったことから来ているそうです。定冠詞が無いのが気になる。
レストランと言えど、テーブルクロスは無くサービス料も取らない気軽な雰囲気です。「沖縄の食材を、沖縄の器で愉しむ、フレンチレストラン」というコンセプトが旅行者にとってはまことに嬉しいですな。
アミューズが凝っていて、名護の青梅やリュウキュウイノシシのリエットなど地のものが沢山。マンボウ中で酒抜きだったのが悔やまれます。
こちらは夜光貝にアーサを用いた小さなタルト(?)。貝の複雑な旨味と磯の香りに心和みます。
耐熱袋に入った液体は県産の鶏・豚・牛から取ったコンソメ。滋味溢れる味わいで寿命が数日延びた気がします。具もたっぷり入っていて、とりわけ久米島の赤鶏のミートが旨かった。
こちらは宜野座の車エビ。脱皮したてのヤワい奴らであり、残酷にも殻ごと頭ごと丸のまま頂きます。殻の嫌な硬さは無く、それでいて甲殻類特有の殻の旨味がしっかりと感じられ興味深いひと品でした。
パンも美味しい。素朴ながら穀物の複雑さを感じる逸品です。
このお魚は何だっけなあ。内地の人間には馴染みのない白身魚であり、ちょっと身が厚すぎてバサついた面もあり残念。私は脂がコッテリした魚が好きなのだ。ブールブランソースやバジルのペースト(?)、ポワロ葱のアクセントは良かったです。
メインはリュウキュウイノシシ。手前はロースで右はヒレ。これがイノシシかとびっくりするほど清澄な味わいであり、雑味などは一切なく、まるでミルクフェッドの仔豚を食べているかのようです。付け合わせの味も濃く(味付けでなく素材そのものの味が濃い)、さりげなく添えられたソース類も名脇役と、文句の付け所のないひと皿でした。
デザートはやんばるのタンカンを主軸に置いたもの。タンカンの美味しさは当然として、この台(?)の生地部分がすげえ美味しい。「ヤマカスタンド」に続きここのところ那覇でのタンカン生活に恵まれている私。
ミニャルディーズもしっかり出て来ます。(たぶん)ご夫婦のみでの営業でここまで凝った小菓子を作り上げるとは頭が下がる思いです。冬にスイカが食べれるのも沖縄ならでは。
糸満産のフレッシュハーブティーで〆。最後の最後まで沖縄尽くしで私は楽しい。加えてお食事だけでの支払金額はひとりあたり7千円ポッキリという神価格。都心であれば余裕で倍は請求されるクオリティです。次回は是非ともお酒がOKな時期にお邪魔したいと思います。

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