てぃあんだー/天久(那覇)

那覇は天久りうぼう裏にある「てぃあんだー」。沖縄の方言で「手の油」という意味で、愛情を込めて丁寧に作るという意味だそうです。ちなみに「天久(あめく)」とは地名であり「りうぼう」はスーパーのことです。
ガラス張りのスタイリッシュな外観から一転、店内は木材を多用した温かい内装。テーブル席はミシン台を再利用しているものだそうで、レトロというか何というか、センスを感じる雰囲気です。
ここのところ沖縄そば多めな生活だったので、今回は限定20食の「琉球海老そば」に単品で「そーき」と「てびち」を注文。「琉球海老そば」は900円で、「そーき」と「てびち」はそれぞれ百数十円だった気がします。
プンプンと薫る海老油の香り。スープを少々口に含むと脳天直撃、爆発的に旨いです。おおお、この美味しさはスピーディーにDNAまで行き届く。舌にざらつく粉砕された甲殻類。東京や札幌で名を馳せた海老味噌系のラーメン屋に比肩、いや、それ以上のパンチを感じる美味しさです。
麺はこだわりの自家製麺。モチモチとした歯ざわりにしっかりとしたコシを感じます。ヘヴィ級のスープに負けない強さが感じられる、私好みの麺でした。
「そーき」と「てびち」は別皿での提供。圧力鍋にかけられ軟骨の部分まで歯ごたえを楽しむことができます。コッテリとしているもののスイスイと食べ進めることができる程よい味付け。これで一皿2百円台もしないのだから堪りません。
連れは「ふーちばーそば」を注文。ヨモギが練り込まれた緑鮮やかな麺が特長的。一口頂きましたが、きしめんに強いコシを与えたような食感で食べ応えあり、スープは先の海老から一転、カツオ出汁が上品なものであり、漏れなく旨い。三枚肉の分厚く迫力があり、沖縄系のそばでは人生トップクラスに美味しいものでした。

美味しかった、本当に美味しかった。那覇の駅から遠いショッピングモール裏手の何でもないそばやがこんなに旨いとは。沖縄そばとうジャンルを超え、ラーメン、いや麺類の中でも相当に美味しい部類に入ります。見れば、周りでカレーを注文しているゲストもおり、これも美味しそう。近所にあれば通い詰めてしまいそうなお店です。オススメ!

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1年で10回沖縄を訪れることもあります。1泊15万円の宿から民宿まで幅広く手がけています。
TACが世に出した一風変わった沖縄本。もはやガイドブックではなく参考書の域です。非常に情報量が多く、かつ、うまく整理されており読みやすい。大判ではないので持ち歩きやすいのも素晴らしいです。オールカラーの割に高くない。数多ある沖縄ガイドブックの中では突出した存在です。