ルコック(Le Coq)/代官山

恵比寿駅から渋谷方面へと向かい、恵比寿西1丁目交差点の近く。最寄り駅は代官山かもしれません。ミシュラン1ツ星のフレンチ。比留間光弘シェフは19歳で渡仏し各地の名店で修業を重ね、帰国後は恵比寿「Q.E.D.クラブ」のシェフを務め、1997年用賀に当店をオープン。2008年に恵比寿へと移転。
店内は我々の他にもう1組しか居ないのですが、なぜか隣同士にギュウギュウに押し込まれました。しかもそいつらがすげーうるせーんだ。他のテーブルは全然空いていたので、マダムに席を移ってよいかと尋ねると、彼女は渋面を作りNGとの回答。かなりイミフな客あしらいです。そういえば予約時の電話の声も冷たかったことを思い出し、何事にもそれなりの必然があるのだと得心。
ボトルのシャンパーニュは1万円~ですが、グラスは1,500円だったのでグラスを注文。なのですが、これがまた8~10杯は取れそうなほどのミニマリストであり、ああ、やっぱりボトルで注文すれば良かった。
さて、当店の店名はフランスの国鳥「雄鶏」を指し、店内には鶏をあしらったアイテムが点在しています。
さて、お料理は8,000円のコースを注文。まずは鶏レバーのムース。基本に忠実な味わいです。
自家製スモークサーモン。これは美味しいですねえ。燻製の香りが食欲を刺激し、コッテリとした脂の甘味と旨味が交錯する。添えられたサワークリームを付けると、また違った一面を酸味が引き出してくれます。
リストからこれぞという1本を選んでお願いすると在庫切れ。当店に限った話ではないですが、最近、ワインの在庫管理が徹底されていないお店が多すぎる気がします。必死こいて選んで「やっぱりありませんでした」は時間の無駄であり社会的損失です。
アカザエビはカダイフを巻いて。これは、まあ、美味しいのですが、素材の勝利といったところでしょう。
パンは料理を邪魔しない素朴な味わい。適度に柔らかくて日本人向けでしょう。
お魚料理はサワラ。想定外のボリューム感に恵比寿顔。程よく脂がのり、カラスミで調味するのもイケています。下に敷かれた魚のリゾットも万人受けする美味しさ。
他方、メインのホロホロ鶏は想定外に小さい。連れなど「え?ホタテだっけ?」と見間違うほどのサイズ感ならびにプレゼンテーションです。味は不味くはありませんが、特に美味しくもありませんでした。鶏肉です。
デザートに入る前に冷たいチョコレートドリンクが出てきました。これは正真正銘のカカオだと背筋が伸びる美味しさ。北浜「カカオティエ ゴカン(Cacaotier Gokan)」を彷彿とさせる広がりのある味わいであり、本日一番のお皿です。
スペシャリテの和栗モンブラン。成人男性のゲンコツほどのサイズ感ですが、栗のクリームならびに生クリーム、メレンゲはいずれも軽くエアリー。甘味ほ控えめであり、秒で食べ切れてしまう勢いのあるモンブランです。あと3つは食べれるぜ。
小菓子も手造り。質実剛健な味わいでした。
税サを含めてお会計はひとりあたり1.7万円ほど。うーん、ちょっと高いなあ。料理の味は悪くないのですが、温故知新さの無いクラシックでありフォトジェニからも離れています。加えて表情をしまい込んだ冷たい接客。2時間以上の滞在中、歓迎されているという雰囲気は一度も感じることはありませんでした。常連と行けばまた対応が違うのかな。一見さんは覚悟して訪れましょう。


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