那覇市小禄。内地の方は殆ど訪れることが無いエリアですが、平日でも暫く先まで予約でいっぱいという怪物店「小禄洒場 てつじ(おろくさかば てつじ)」の存在は知っておきましょう。
店内はこれぞ居酒屋といった雰囲気で、厨房に沿った10席ほどのカウンター席を中心にテーブル席もいくつか。スタッフは皆、感じが良く、元気ハツラツとしたニイチャンたちが気さくに相手してくれます。
生ビールはカールスバーグで600円ぐらいだったかな。その他、ハイボールやサワー類はもちろん日本酒のラインナップも見事です。お通しから凝っていて、この日は牛モツの煮込みでした。程よくカレーの風味がきいており、濃厚なモツの旨味と脂の甘みが、カレースパイスのほのかな辛味と香りで引き締まります。定番のモツ煮に新たな発見をもたらすひと品です。
胡麻カンパチ。程よく脂が乗り、プリプリとした弾力のある食感と上品な甘みが特長のカンパチに、風味豊かで濃厚な自家製の胡麻ダレを合わせます。鮮魚の旨味とごまだれの風味が口の中で一体となり、互いの魅力を最大限に引き立て合う。
夏野菜の中華おひたし。野菜のシャキッとした食感と自然な甘みが中華風のフレーバーにベストマッチ。トッピングの味玉は半熟に仕立てられており、濃厚な卵黄が天然のソースとして活躍します。ひんやりと冷やして提供されるため、暑い日にぴったりの爽やかな口当たり。
熟成鶏天。衣はサクッと軽く、中はしっとり柔らか。塩やレモンでシンプルに味わうと鶏の甘みと香ばしさが際立ちます。ボリュームもたっぷりだ。
旨ニラ豆腐。ニラをニンニクで炒めてから厚揚げと共にホイル焼きしており、ニラのシャキッとした食感と厚揚げのふわっとした食感が絶妙なハーモニーを奏でます。ニラのほろ苦さと厚揚げの優しい豆腐の甘みが、ニンニクの刺激で一層引き立ちます。ビールにピッタリ。
海老肉春巻き。プリプリの海老とジューシーな肉の旨味が詰まった贅沢なひと品。パリパリッとした軽快な音を立てる黄金色の皮の中から熱々の餡がとろりと溢れ出し、海鮮の風味と肉のコクが絶妙に調和しています。スイートチリソースと合わせて食べて、やはりビールが進みます。
以上を食べ、そこそこ飲んでお会計は6-7千円といったところ。旨い料理に旨い酒、活気があってスタッフはみな親切。なるほど人気があるのも納得の完成された居酒屋です。観光客に依存するのではなく、審美眼を持つ地域住民の心を掴んでいるのが素晴らしいですね。今度はグループで訪れて、メニューを片っ端から注文したい。
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