1975年創業の「家庭料理の店 まんじゅまい」が久茂地から松山へ移転。変わらず地元民・観光客の双方から人気があり、「アゲアゲめし」を始めとするメディアからも頻繁に取り上げられています。ちなみに店名は石垣島の方言で「パパイヤ」を意味します。
旧店舗に比べると随分と広くなった店内。カウンター席とテーブル席があり、ひとり飲みからグループでの宴会まで幅広く対応しています。
富永實憲シェフはレストランやホテル、結婚式場などを経て「レストラン萬寿舞」という洋食店を創業し、のちに現在の業態へと移行したようです。
酒はいずれも500-600円ぐらいだったかな。いずれにせよ良心的な価格設定であり、心置きなく酔っぱらうことができます。お通しはクーブイリチー。沖縄の伝統料理で、昆布を炒め煮にしたひと品。作り置きでなく出来立てホカホカであり、沖縄の日常を彷彿とさせるほっとするひと皿に仕上がっています。
「お刺身盛り合わせ」が圧巻で、こんなに盛り込まれて1,500円。もはやスーパーで刺身を買うよりも安いのではないでしょうか。質も高く、とりわけイカのネットリとした甘味が良かった。海ぶどうが山ほど乗っかるのも嬉しい。「サラダ」は600円。なんとも潔い料理名であり、その名の通りのシンプルさ。それでも量はたっぷりで、これだけ入ってこの価格はリーズナブル。先のお刺身と合わせて食べて、海鮮サラダをセルフクリエイトしました。
スペシャリテの「自家製ゆしどうふ」。温かく柔らかいおぼろ状の豆腐であり、自然で滋味深い味わいです。開発の際には豆乳やにがりの濃度を何度も試行錯誤したようで、最終的には「濃い豆乳に綺麗な海水を加える」という原始的な手法に落ち着いたそうです。
以上を食べ、軽く飲んでお会計は4千円弱と実にお値打ち。いずれの料理もボリューム満点なので、複数人で訪れ色んな料理を楽しむのが吉。週末は沖縄民謡のライブが追加料金なしで楽しめるという旅行者には堪らないサービス。「初めての沖縄旅行・初めての沖縄料理」が決まれば真っ先に予約したいお店です。

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寒い季節は沖縄で暮らしているので、旅行やゴルフだけで沖縄に来る人よりかは一歩踏み込んでいるつもりです。沖縄の人ってネットに書き込みしないから、内地の人が知らない名店が結構多いです。
沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。
- 沖縄の、ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化し◎〇△×と記した
- まーちぬ家/美栄橋 ←沖縄料理の決定版。
- 魚じょぉぐぅ(いゆじょぉぐぅ)/西町 ←沖縄の魚をたっぷり食べるならコチラ。
- 串六×九(くしろっく)/栄町 ←クソデカサイズの伊達鶏で腹いっぱい。
- Nubia(ヌビア)/牧志(那覇) ←那覇のイタリアンでは頭ひとつ抜けている。
- ラルフズ バーガーレストラン(Ralph's Burger Restaurant)/コザ(沖縄市) ←わが心のハンバーガー・ベスト5に入ります。
- LITOR(リッター)/久茂地 ←フランス料理みたいなハンバーガー。
- ゴカルナ(Gokarna)/楚辺 ←沖縄の隠れた名物「スパイスカレー」の爆心地。
- 金壺食堂(きんつぼしょくどう)/牧志 ←チマキの概念が変わる店。50個も爆買いして自宅の冷凍庫で保存する達人もいるそう。
- 鉄板焼 朝日(あさひ)/名護 ←北部で牛肉を食べるならコチラへ。
- 島豚七輪焼 満味(まんみ)/名護 ←北部で豚肉を食べるならコチラへ。
- Maison de Fujii(メゾン ド フジイ)/松山 ←このクオリティで1万円を切るだなんて。
- 中國菜Yoshi/前島 ←クセつよ系絶品中華。
- 髙ノは(たかのは)/前島 ←日本料理ならココ。東京の半額で済む。
- 日本料理 行雲(こううん)/首里 ←こちらも素晴らしい日本料理。
- GLOUTON SHURI(グルートン シュリ)/首里 ←沖縄ベストフレンチの先頭集団。
- 6 (six、シス) /古宇利島 ←世界でもトップクラスに眺望が素晴らしいフランス料理店。味も抜群。