バーマン(Varmen)/日比谷

代官山の魚介フレンチ「アタ(Äta)」と新潟「カーブドッチ・ワイナリー(CAVE D'OCCI)」のコラボ店。掛川哲司シェフのご実家がカーブドッチであり、今は弟さんが醸造家として活躍してるそうです。いい家族だなあ。ちなみに店名「Värmen」はスウェーデン語で「熱」という意味。
席数は結構多く、メインはカウンター席。屋外のテラス席からは日比谷公園が見渡せます。
酒は思いのほか安い。他所のワインなどもたくさんあるのですが、やはりカーブドッチのボトルが圧倒的にお買い得です。カベルネで作ったブランドノワールなどもあって興味深い。
まずは自家製のスモークサーモン。まったりとした舌ざわりとコクが旨いのですが、コレ、2人前なんですよね。この後の料理も全てがシェアする方式であり面倒くさい。安っぽいビストロならまだしも、割にしっかりとした価格帯のレストランなのだから、そこはもうちょっとアレして欲しいなあ。
ムール貝とお野菜にたっぷりのアイオリソース。ムール貝は悪くはないのですが記憶には残らない。他方、野菜にソースをドバドバかけて食べるのがベリーナイスです。ニンニク風味のマヨネーズソースなんて美味しくないわけがないあるね。
マグロのうなじ。チーズとお野菜と共に、マグロをサンチュで巻くようにして頂きます。マグロは少しグリルしておりレアっぽさからのグラデーションが素敵、チーズのコクと塩気もグッド。アイデア賞な1皿です。
〇〇のトマト煮込み。私は耳が遠いので何度聞いても〇〇の部分が聞き取れず諦めました。サイゼリヤのミラノ風ドリアを洗練させたような味わいであり素直に美味しい。
ブイヤベースは思ったよりも魚介魚介しておらず、発色の良いコーデでありクリーミーな口当たり。個人的には舌がザラつくほどの粗いスープを好むので、少し物足りなさを感じました。
メインディッシュはしっかりとしたランプ肉が出てきました。これが結構、いやかなり旨い肉であり、魚介専門とは聞いていましたが嬉しい誤算。たっぷりのフレンチフライもジャンキーに美味しく、本場フランスのビストロに来たような錯覚。
食後にデザートを勧められたので、チョコのテリーヌ(?)とバスク風チーズケーキをひとつづつお願いし、連れと半分しました。これが結構、いやかなり旨い甘味であり、魚介専門とは聞いていましたが嬉しい誤算。
当店のシェフは根本的に料理人としての才能に満ちているのでしょう。魚介だけでなく何を食べても美味しい。しっかり食べて、ひとり1本飲んでお会計はひとりあたり1.5万と少し。立地や雰囲気を考えればかなりリーズナブルなお店です。今回はフルラインナップで飲み食いしたからであって、上手く注文すれば1万円は切ると思います。予約も取り易いのでかなり使える。日比谷は意外に良いお店が少ないので、当店をブックマークしておいて損は無いでしょう。

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「好きな料理のジャンルは?」と問われると、すぐさまフレンチと答えます。フレンチにも色々ありますが、私の好きな方向性は下記の通り。あなたがこれらの店が好きであれば、当ブログはあなたの店探しの一助となるでしょう。
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