ヒルトン沖縄瀬底リゾート(Hilton Okinawa Sesoko Resort)

2020年夏に「ヒルトン沖縄瀬底リゾート(Hilton Okinawa Sesoko Resort)」が開業。場所は本島北部の瀬底島で運営はヒルトン、リゾートそのものの開発は森トラストです。
もともと瀬底ビーチあたりは別のリゾート業者が開発を進めていたのですが、リーマンショックの影響で倒産してしまい、しばらく放置されていたところを森トラストがまるっと買い上げて再開発を進め、2020年に300室規模のホテル開業にこぎつけました。同じ敷地内にはタイムシェアリゾートの「ヒルトン・グランド・バケーションズ」も併せて開業しています。
地上9階建て全298室の中型リゾートホテルなので、それほどバカでかい印象はありません。ロビーも必要最低限といった程度であり、上級会員やエグゼクティブフロア滞在客も平会員と同じ2階フロントでチェックインでした。
我々は「エグゼクティブルーム オーシャンビュー(ツインベッド)」にご案内頂けました。広さは36平米とそれほど広いわけではないのですが動線が良く、スペック以上の広さを感じます。
ベッドはツインベッドですが、つなぎ目を隙間埋めパッドのようなもので固定してくれているので、キングベッドよりも全然広く感じます。ベッドそのものに重量感があり、ドッシリと安定して眠りに抱かれることができます。
テラスからの眺め。小さな島だけあって、周りには海しかありません。これぞオーシャンビューといった眺望です。
クローゼット周り。それほど収納豊かといったわけではありませんが、長期滞在する方はそれほど居ないでしょうから(周りに何もなさすぎて流石に不便。市街地も遠い)、これぐらいの容量で充分に感じました。
ミニバーならびに冷蔵庫は空っぽの今風スタイル。コーヒーはネスプレッソですが、同じフロアにクラブラウンジが設けられており、そちらで飲み物をいつでも楽しむことができます。
ベイシン周りは簡素といって良いほどシンプルです。アメニティも他のヒルトンのものと全く同じ。
部屋全体の広さに比してバスルームは贅沢な広さであり、バスタブまで用意されています。写真ではお部屋からガラスで丸見えですが、もちろんブラインドを下ろすことができます。
トイレは今風に完全独立型。ベイシン周りと同じくシンプルな仕様です。
共用設備に参ります。こちらは屋外プール。「ハイアットリージェンシー 瀬良垣アイランド沖縄」「琉球ホテル&リゾート 名城ビーチ」ほどややこしい造りのプールではありませんが、300室ほどのホテルという意味では充分でしょう。
こちらは通年で使用可能な屋内温水プールですが、サイズは小さくコースロープも張られていないので、ガチ泳ぎすると白い目で見られます。あくまで子供向けと割り切って捉えましょう。
フィットネスセンターは別棟と珍しい構成。マシンの数は必要最低限といったところで、客室数を考えればもう少し頑張って欲しいところ。
ホテルの敷地を出てすぐの場所にある瀬底ビーチ。このビーチは素晴らしいですねえ。これが天然のビーチかと腰を抜かすほどの砂の肌理の細かさと白さであり、ノコノコビーチの舞台はここではないかと勘繰るほどです。程よく岩場(崖?)もあって、自然のビーチパラソルとなり無駄灼けしません。
エグゼクティブラウンジはゲスト数に比べてゆとりのある広さであり、「カクテルタイム2部制」のようなダサい運用でないのが嬉しい。
テーブル席、ソファ席と様々なタイプの座席が用意されており、おひとり様にもカップルにも家族連れにも優しい設計です。
お酒そのもののクオリティは、まあこんなもんかという程度ですが、ラインナップは豊富で好みのものは必ず見つかることでしょう。
食べ物についてもカクテルタイムのツマミとしては充実しており質も高い。オススメは野菜スティックです。
「ハイアット リージェンシー 那覇 沖縄(Hyatt Regency Naha Okinawa)」のラウンジはローストポークやヤムニョムチキンなど重量級の料理が多いですが、当館のそれはあくまでツマミに徹しており、それでいてテリーヌやゼリー寄せなど小さくややこしい料理が多く、これがラウンジメシのあるべき姿なのではないかと感じました。
土曜日の20:30からは花火も上がります。部屋のテラスから観ても良し、屋外に出ても良し、なんせヒルトンがゲストのためだけに打ち上げるものなので、究極の見やすさです。球数こそは少ないですが、花火は数ではないのだ。
朝食は全てのゲストが1階のオールデイダイニング「アマハジ(amahaji)」で摂ることになります。ただし会員種別ごとに厳格にエリア分けがなされており、周囲のゲストはゆうべのクラブラウンジの登場人物と丸かぶりでした。詳細は別記事にて
程よいサイズ感で居心地の良いリゾートでした。派手な設備は無く敷地も広いとは言い難いので、エンタメ感を重視する家族連れにとっては少し違うかもしれませんが、大人の夫婦やカップルが静かに沖縄の海を愛でるといった使い方に向いています。住所としては本部町で、美ら海水族館や今帰仁城跡も近いので、北部観光の拠点とするのも良いでしょう。

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