ゼンティス大阪(Zentis Osaka)/北新地

2020年に開業したパレスホテルの新業態「ゼンティス大阪(Zentis Osaka)」。堂島浜のANAクラウンすぐ近くに位置し、ビジネス・観光いずれのゲストにとっても良い立地です。
1階入ってすぐはレセプションに宿泊者向けラウンジ。空間づくりが大変素晴らしく、外資系ラグジュアリーホテルであってもここまでセンスの良いラウンジは珍しいでしょう。内装は世界的インテリアデザイナーであるタラ・バーナードが担当したそうです。
今回は一番安いレートの「Studio」に予約を入れました。それでも広さは25平米ほどであり、その辺のビジネスホテルよりも全く広く感じます。
シンプルで機能的な内装は「ハイアット プレイス」「ハイアットハウス」を彷彿とさせます。宿泊主体型のホテルであり、要するに寝に帰るだけの宿泊施設であるため家族連れは少なく、大人のカップルやビジネス客が多かった気がする。
ウェットエリアにつき、シャワールームは別ですが洗面台とトイレは同じ空間という変わった設計です。加えて謎にベッドルームからガラスで透けており、一体どういう意図があるのでしょうか。
トイレはウォーシュレット完備ですが、前述の通り居室から透けているので、2人での滞在はちょっとアレかもしれません。この部屋の定員は1-2名と記載されていましたが実質は1人でしょう。
トイレが透けているのだからシャワーも当然に透けています。この写真は玄関ドア入ってすぐの状況で半透明。居室からは透明のガラスで全てが丸見えです。もちろん物理的には2人は入るかもしれませんが、精神的には無理のある設計です。
共用設備に参ります。フィットネスルームは小さく取り敢えず置いただけという印象。200室を超えるホテルとしては心許ない設備です。
コインランドリーにアイロンスペースも設けられています。このあたりはビジネス客の長期滞在を意識しているのかもしれません。
簡単な図書スペースも用意されておりハイセンス。宿泊客はこちらでネスプレッソを楽しむことができます。冒頭の宿泊者向けラウンジは人の出入りが多く若干騒がしいので、ゆったりするなら断然こちらの図書スペースでしょう。
朝食は2階のダインング「アップステアーズ(UPSTAIRZ Lounge, Bar, Restaurant)」へ。エグゼクティブシェフは中目黒のミシュラン1ツ星「クラフタル(CRAFTALE)」の大土橋真也シェフが務めます。
和か洋かのセットメニューを選択することができ、いずれも3,380円。ドリンクはセルフサービスで、ジュースの他、紅茶やコーヒーが楽しめるのですが、いずれもポットへの淹れ置きであり、価格設定の割に手抜きです。
私は洋のセットをお願いしたのですが、この写真に載っている小鉢にクロワッサンが付くだけです。以上。え!?以上!?これで3,380円!?
クロワッサンはそこそこ美味しいですが、先の小鉢ーズとクロワッサンだけで3,380円という価格設定はいかれてるとしか思えません。料理の味もとても普通であり、手錠をかけてバチボコにしてやりたい気分です。
連れは和のセットをお願いしたのですが、内容は殆ど変わらず、これに漬物と味噌汁が付く程度です。これで3,380円。誰か何とかしてくれ。

これはちょっと、朝食としてあまりに酷いですね。そもそも「クラフタル(CRAFTALE)」もパっとしないレストランだと思っていたのですが、朝食を作らせるとその脈絡の無さがより際立つようになりました。

ホテルのハコそのものは悪くなく、ひとりで滞在するには快適に思えますが、食事については見損なったというか買いかぶり過ぎたというか、ちーん。当館に滞在する方は、2階のダイニングエリアとの付き合い方をきちんと考えておきましょう。

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アップステアーズフレンチ / 渡辺橋駅北新地駅大江橋駅
昼総合点★★☆☆☆ 2.5


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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。