琉球ホテル&リゾート 名城ビーチ/糸満市(沖縄)

2022年夏に開業した「琉球ホテル&リゾート 名城ビーチ」。コロナ禍を経て沖縄では久々のメガリゾート爆誕です。糸満市の名城ビーチに位置し、道が空いていれば那覇空港から車で20分で到着というアクセスの良さが自慢です。
ロビーは天井が高く空間としては広いのですが、窓が下のほうに設置されており思いのほか薄暗い。スタッフは皆にこやかで感じが良いのですが、都心のラグジュアリーホテルでそのまま働けそうな方がいたり、事務処理すら覚束ない方がいたりと品質にバラつきがあります。
温水プールがありチェックイン前から利用できるとのことだったので、大きな荷物だけ預けてプールへ(写真は公式ウェブサイトより)。屋内の温水プールと屋外の温水プールがシームレスに繋がっている珍しい設計です。ただ、コースロープは張られておらず子連れ客の牙城となっているので、われわれ大人カップルは全然楽しめませんでした。
チェックイン時刻となったのでお部屋へと向かいます。おお、広い。40平米以上はあるかもしれない。特別広い部屋を予約したつもりはなかったのですが、避難経路図から確認するに、どの部屋もこれぐらいの大きさだったような気がします。
カーペットは大海原を想起させるネイビー、随所に沖縄っぽいアート作品が掲げられており、「琉球ホテル」と冠した思い入れの強さが見て取れます。ただしベッドは質量を感じさせず軽自動車よろしくフニャフニャで軽々しさが感じられたのが残念。
大型のテレビやワークスペースもしっかりしています。テレビはスマホからキャストできるハイテク仕様。回線速度も充分です。
クローゼットは剥き出しスタイルで思いのほか小さい。上着をかける程度のサイズ感であり、スーツケースを地べたに開いてタンス代わりにする必要があります。コーヒーはUCCのカートリッジ方式で、お茶類もいくらか用意されていました。
バルコニーからはリゾートを一望。この空間が中々気持ちよく、後で外から建屋を確認したところかなりのゲストがバルコニーでくつろいでおり、このあたりはランドスケープの勝利といったところでしょう。
ウェットエリアに参ります。ベイシンはひとつですが広さ充分。バスルームもトイレも独立型で、このあたりの居住性の良さは最近のホテルならではです。
アメニティ類が「ハイアット リージェンシー 那覇 沖縄(Hyatt Regency Naha Okinawa)」に酷似しています。オーナーがケン不動産系列のプレミアホテルグループと同じなので、共同で仕入れしているのかもしれません。
バスルームはバスタブと洗い場が別々になっているのですが、バスタブのサイズが小さく、成人男性であれば体育座りで湯に浸かる必要があります。部屋あんな広くなくていいからバスタブ大きくして欲しい。
夕食前に敷地内を散策。今回は冬季に訪れたため使用できるプールは限られていましたが、ウォータースライダーや流れるプールなど、夏場は家族連れが爆楽しめる仕様となっています。「大人のための極上リゾート」を謳っている割にものすごく子供向けだと思うのだけれど。
天然のビーチも丁寧にメンテナンスされており、砂が細かくフカフカ。思わず裸足で走り出したくなる肌理の細かさです。
夕食は「BBQ Terrace Harey's(ハーリーズ)」を訪れたのですが激しくショボい。客室数の割にレストランの選択肢が少なく、ルームサービスもなければ近隣に飲食店もないため、計画的に過ごさないと夕食難民となります。いっそのことクラブラウンジへのアクセス権が付いたプランで予約し、ラウンジ飯でお茶を濁すのが賢い使い方かもしれません。詳細は別記事にて。
食後に夜のお散歩。建屋そのもののデザインは団地みたいでカッコイイとは言い難いですが、プールや木々の配列、照明なども含めた空間設計は素晴らしい。
そうそう、先にクラブラウンジがある旨を記しましたが、そのほかにアクセスが限定されたプールやプールバーも用意されており、夏季はそちらでも酒や軽食が用意されるようで、やはり食事はそういったサービスを活用したほうが良さそうです。
朝食は1階の「ビュッフェダイニング Nashiro(ナシロ)」へ。今回の滞在を通じて「家族連れの多い雑なリゾートホテル」だと捉えつつあったのですが、なかなかどうして朝食のクオリティは高かった。宿泊の際は必ず朝食付きのプランで予約を入れましょう。詳細は別記事にて
ところで当館は宴会場も広く那覇空港からも近いので、MICE施設としての活用するのも良さそうです。そういう意味では那覇空港からアクセスの良いブセナテラスの小さい版といった位置づけであり、「旅慣れた大人のためのラグジュアリーホテル」というのは全然違うように感じました。家族連れでどうぞ。

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沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。