ハイアットセントリック 銀座 東京(HYATT CENTRIC GINZA TOKYO)

銀座の並木通り沿い、銀座で最も銀座らしい場所にオープンした「ハイアットセントリック 銀座 東京 (HYATT CENTRIC GINZA TOKYO)」。「ハイアットセントリック(HYATT CENTRIC)」とは2015年に旗揚げされたハイアットグループの新ブランドであり、当館がアジア初進出の案件です。
現代アートが詰まったポップな印象の館内。「ハイアット セントリック金沢(HYATT CENTRIC)」と同じく従業員はフレンドリーで、衣装も私服なのかラフな雰囲気。高級でありながらこのスタイルなので、年配の方などは困惑するかもしれません。
お部屋もスタイリッシュ。「ハイアット セントリック金沢(HYATT CENTRIC)」とデザイナーが同じなのか、インテリアコードを上手く引き継いでいる気がします(銀座が先だけど)。
銀座のど真ん中という立地であり、それほど高いビルでもないため、窓からの眺望に期待してはいけません。テレビにクロームキャストは装備していないのですが、HDMI端子が差しやすい場所に設置されており、Fire TV Stickの貸出もあります。
ミニバーの構成が変わっていてアイランドキッチンのような誂えです。ネスプレッソとお茶、ミネラルウォーターは無料。冷蔵庫の中は空っぽで、ビジネスホテルのような姿勢です。
バーの反対側が洗面台。タオルなどは背中側の棚に収納されていたりと、お洒落ですが使い勝手はあまり良くありません。台湾のWESTGATE系列を思い出しました。
クローゼットは開放型で、お部屋が広く感じます。ただしハンガーが薄く丸みが無く安っぽく感じました。
バスルームは広々として使い勝手が良いです。床が木を想起させる素材であり、ヒンヤリと冷たいことはなく心地よい。
アメニティは「GILCHRIST & SOAMESのBeeKind」。金沢と同じなのですが、試供品サイズの化粧水やら何やらが無くて少し寂しい。色々なホテルを泊まり歩く旅芸人のような生活は楽しいですが、どうしてもあっちはこうだったのに、と比べてしまうのがアレですね。
お手洗いは完全に独立型。壁紙の色合いにデザイナーの思いきりの良さが感じられます。
フィットネスルームはとりあえず作ったという器具ラインナップです。客室数が164のホテルなので小規模なのは仕方ありませんが、同じ客室数の「アンダーズ 東京 (Andaz Tokyo)」では段違いの設備であることを考えると物足りなさを感じました。
ちなみに当館はクラブラウンジが無く、フロント近くにちょっとしたジュースとコーヒー、お菓子が用意されているだけです。これはTBS。レストランやバーは併設されているのだから、そちらで何かサービスしてくれても良いと思うのだけれど。
朝食もレストランで提供することはなく、全てがルームサービスです。これは嬉しい誤算ですね。ホテルの朝食ビュッフェは子供たちが走り回っているので私はあまり好きじゃないのだ。
せっかくなので「モーニングカレー」と「トリュフと東京都産 多摩卵のオープンサンド」をひとつづつ注文し、シェアして楽しむことにしました。サラダやベーコン、ソーセージ、温野菜にフルーツなどのサイドメニューは自動的に付随します。
こちらは「トリュフと東京都産 多摩卵のオープンサンド」。ワオ!これは旨い!朝食とは思えないほどトリュフがふんだんに用いられており、濃厚な卵の風味と相俟って、びっくりするほど美味しかったです。
「モーニングカレー」はチーズをたっぷりのせた後にオーブンで焼いており、カリっトロっとしたチーズの食感が魅力的。カレーそのものも実に濃厚で、カレーとして実にハイレベル。
料理は3階のオールデイダイニング「NAMIKI667」謹製。ルームサービスの朝食であれだけ美味しいのだから期待できますねえ。今度は普通に食事を楽しみ来ようと思いました。並木通りを望むテラス席が魅力的。ちなみに17-19時の間はハッピーアワーを開催しているそうです。
しかしながら、朝食は良かったものの、ホテルそのものにはあまり面白味を感じませんでした。お部屋のアップグレードやクラブラウンジが無いのもそう感じさせた一因かもしれません。

当館はあくまで立地を楽しむためのホテルであり、旅慣れた旅行者や出張者が寝に帰るだけの高級ビジネスホテルと捉えると良いでしょう。何かの記念日に奮発して泊まる、というベクトルではないのでご注意を。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。