Okko Hotels Paris Porte de Versailles/パリ15区

パリ中心地はボロ部屋がバカみたいに高いので、地下鉄の終点駅「Balard」から徒歩7〜8分のホテルをチョイス。目の前すぐに路面電車の停留所もあるのですが、あの路面電車は観光客にとっては使い勝手が悪いので期待しないようにしましょう。
レセプションに人がいないので数分待ちます。チーンとなるベルなどを置かないのがフランスらしくてクールです。カードキーを渡され部屋に向かうと、角部屋だからか少し変わった間取り。
玄関を入ってL字型の廊下を左に曲がるとようやく部屋が。延床面積は40平米ほどあるでしょうが、デッドスペースが多く感じました。
ベッドは清潔で寝心地が良いです。ヘッドボードとソファが一体化した面白いつくり。写真奥のオキュラスみたいなオブジェに手をかけると
バスルームが登場。イマドキのシャレオッティな仕組みではありますが、ベッドルームからは丸見えであり、人と泊まるとすげえ恥ずかしそう。また、仕様がお洒落すぎて使いづらいという側面もありました。
洗面台はピカピカ。使い勝手は悪いですが、これまでの滞仏経験の中ではトップクラスに衛生的なホテルです。
クローゼットは無く、部屋の隅にハンガーと棚が少しある程度です。これらのボリューム感の無さやバスルームの丸見え感から、おひとりさま向けに設計されたホテルなのかもしれません。
ライティングデスクはこんな感じ。余計な説明書きなどは一切なく、アップル社の製品のようにシンプルな誂えでした。
セーフティーボックスが機能していないことに気づきレセプションに連絡(電話もお洒落すぎて難解)。すぐに部屋に向かうとの回答で、結果は後述。
フィットネスルームは一応あるという程度です。
1Fの宿泊客向けラウンジがいいですね。お洒落で開放的なカフェのような空間でソフトドリンクが飲み放題。お茶菓子もいくつか置かれています。
夜になるとちょっとした軽食も提供されます。これらのレベルが結構高く、ヘタなエアラインのラウンジよりも余程豪華です。外食にあまり興味の無い方は、ここで済ませてしまうものアリでしょう。
アルコールにつき、最初の1杯は無料であり、その後は従量課金制。
フレンチ居酒屋「Freddy's(フレディーズ)」を早めに切り上げ、もう少し食べたい気分だったので野菜とお肉中心に頂きました。かなり美味しい。フレディーズより満足度高い。
さて部屋に戻ると覚悟していた通りセーフティーボックスは何も解決していませんでした。今度はレセプションに直接向かい、全然解決してないよと伝えると「そんなはずはない、先ほど担当を向かわせた」との回答。この手の輩には何を行っても無駄なので、ホラホラこの写真見てよ使えないでしょ?と食い下がる。その後はあちこちに電話をかけ、かなり待たされた後に修理人のニイチャンがやっと現れ一緒に部屋に向かう。

数分の格闘の後、「別のスタッフに修理方法を相談してくる。2分で戻って来る」と言い残し、20分という10倍の時間が経った頃にようやく電話が鳴り「今日は日曜日で担当者が休みなので、貴重品はフロントに預けるか部屋を変わって欲しい」とギブアップ宣言。こんなやつらにパスポートを預ける気にはなれないのでルームチェンジ。
精一杯の反抗として、せっかく荷解きしたのにまたパッキングかよめんどくせーなーと嫌味を言うのですが、「では、同じフロアの部屋にしておきますね♪」と軽やかな返し。響かない人種である。「それではレセプションまで新しいカギを取りに来てください」と悪びれもせず言うので、いやそこはお前が部屋まで持って来いよとムカ着火ファイヤーなのですが、相手は「ちょっと何言ってるか分からない」とあくまで通常営業です。
チェックアウト時にも一悶着。宿泊代とは別に宿泊税を要するのですが、2人分を2泊分付けられていました。指摘をすると「システムではそう登録されているので返金できない」の一点張り。システムがどうなってるかは知らないが、実際に宿泊したのは私ひとりであり、目の前に、ホラ、僕ひとりだけでしょ?と当然の主張を述べても「システムが、システムが、ノン、ノン」と繰り返すだけ。私も私でアローンアローンアローンと壊れたステレオのようにリピートし、もうすぐでB'zといったところで「わかりました」と返金に応じてくれました。「今回は特別ですよ」とまるで私がゴネたかのような言い草のおまけ付き。

フランス人に「ノン」と言われて本当にダメだったことは一度もない。ちなみにフランス人が最も発する単語は「ノン」だそうで、もはや会話を楽しみじゃれ合いたいだけなのではないか。つくづく面白い民族である。


食べログ グルメブログランキング

関連記事

「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。