たつみ寿司 総本店/中洲川端(博多)

空港に到着してすぐに向かったのが「たつみ寿司 総本店」。創業が40年近い老舗であり、ランチタイムには行列が生じるそうです。ただし今回はコロナの渦中であったため、土曜日のランチだというのに待ち時間なしで入店できました。
大きな大きなコの字型のカウンター。席数に比して職人の数が妙に多く、神谷町「ナポリスタカ」の従業員に見られている感を想起させます。ランチ最高値の「松」コースを注文。5,500円です。
まずは玉子豆腐でしょうか。作り置き感が満載であり、5,500円のコース料理のうちの一品にしてはやる気が感じられません。
やはり秒で提供される茶碗蒸し。まずくはありませんが、旨くもありません。回転寿司のそれと大差なし。
ガリは卓上にある容器からセルフで取る仕組みです。やはり回転寿司のそれと大差なし。
ヒラメ、イカ、アナゴ、サザエ。アナゴを生で食べるのは珍しいですが、珍しい理由がよくわかるほど微妙な味わいです。サザエなども悪くはないのですが、アンチョビだの玉ねぎだのと妙な味付けが多いのが気になる。普通に醤油で食べたい。
ツブガイ、サーモン、アマダイ、ボタンエビ。タネの質は悪くないのですが、やはり頓珍漢な味付けが支配的であり、せっかくの美人が厚化粧で台無しです。
カンパチ、サワラ、イトヨリ、ヨコワ(マグロ)。また、ある程度バッチ処理でタネを握り、皿ごとポイポイ置いていくスタイルもどうにかならんもんか。同じ出すにしても1カン1カン丁寧に出されれば受ける印象は大きく異なるだろうに。
温泉卵にイクラ、ウニ。こちらは余計な調味がなされておらず純粋に美味しいですね。料理というよりも素材ですが、これまでの妙な味付けに辟易していたので、ようやく人心地つくことができました。
お椀。やはり5,500円のコース料理を支える一品とすれば貧弱です。
デザートは何かのアイスなのですが、ラクトアイスもかくやという味わいであり全然美味しくなかった。
タネ質と12カンという量を考えれば5,500円というのは悪くないかもしれませんが、やはりヘンテコな創作調味や追い立てるようなにぎりの出し方は頂けない。十番「いいと」であればより丁寧な鮨をもっと安い値段で楽しむことができることを考えると、色々とアレなお店でした。


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鮨は大好きなのですが、そんなに詳しくないです。居合い抜きのような真剣勝負のお店よりも、気楽でダラダラだべりながら酒を飲むようなお店を好みます。
この本は素晴らしいです。築地で働く方が著者であり、読んでるうちに寿司を食べたくなる魔力があります。鮮魚の旬や時々刻々と漁場が変わる産地についても地図入りでわかりやすい。Kindleとしてタブレットに忍ばせて鮨屋に行くのもいいですね。

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