La Coccinella(ラコッチネッラ)/渋谷


2月上旬に「ゴハン行きませんか?」とのお誘い。おそらくこれはバレンタイン関連だと察しの良い私。普段はグループ交際の我々ですが、この日は余計な人材を排除してのピンアポです。
青山学院大学の西、いわゆる「シブニ」の辺りであり、このあたりはアマルフィターナドンチッチョなど、質の良いイタリア料理店が多い(写真は食べログ公式写真より)。ミシュランガイドにビブグルマンすなわち安くでおすすめできる店として掲載されています。
ちなみにビブグルマンのビブとは、ビバンダム(Bibendum)の愛称であり、ミシュランタイヤのマスコットキャラクターの名前です(画像はミシュラン公式サイトより)。ビバンダムとは「ヌンク・エスト・ビバンダム」というラテン語の言い回しから取られており、「さあ!飲もう!」という意味です。

ある博覧会でタイヤを山積みにしたディスプレイにつき、「腕を付けたら人間じゃね?」というアイデアが生まれ、現在のビバンダムの原型が出来上がったと言われています。ちなみにビバンダムの体が白いのは、その昔タイヤは高級品であり、ひとつひとつ白い布や紙で包まれていたからだそうな。
閑話休題。あけましておめでとう、と再会を祝し、生ビールで乾杯。「かわいい女の子とばっかりデートしてるんだから。でも実は○○さん(私の名)って、根本的に人気があるのは男子からだよね」おお~良くわかってるねキミ。そうなんです、女性の発言のほうがネタになるので良く取り上げていますが、普段の私は男子校のような生活を送っているのである。
静岡産アメーラトマトとブッラータチーズのカプレーゼ。素材に忠実で文句なしに美味しいのですが、つい先日ラッテリア ベベ カマクラで同種の料理を食べたばかりであり、やはり見劣りを感じてしまう。良いものを知るということは罪なことである。
田舎風お肉のパテ。これは600円と格安。かといって手抜き料理かというとそうではなく、猛々しい肉質に思い切りの良い調味がチョベリグ。地味に本日一番のお皿だったかもしれません。
ワインリストは無く、予算を方向性を伝える仕組み。トスカーナのシャルドネであり、骨格のある味わい。4,800円と非常にリーズナブルな値付けで嬉しくなります。ただしワイングラスがボテっとしており、締まりの無い飲み口になってしまうのが残念。
真鱈の白子と季節野菜のフリット。1,500円と当店としては最高値に近い前菜なのですが、豈図らんや量が少なく、ふたりで食べれば秒で無くなるポーションです。味付けも薄く衣の厚さばかりが目立ち、お肉のパテの威勢の良い味付けもどこへやら。
パスタ料理はイタリアヴェネト州の手打ちパスタ『ビゴリ』を選択。極太で私の好きな方向性なのですが、茹で加減の頂点を過ぎていたのか、モチモチした食感やコシなどは感じることができずヤワヤワでした。とろとろに煮込んだ玉ネギとアンチョビのソースは実に美味。
大山鶏とフォアグラの紙包み焼き。こちらも2,600円という価格の割に上品なポーションであり、鶏肉はまあまあ旨いもののフォアグラの風味が気迫。見方を変えれば洒落た焼鳥程度の出来栄えであり、これで2,600円は高いなあ。
モッズ系猛禽類の彼女が「もう少し食べたい」ということで、『三種類のチーズの入ったリゾット』を注文。こちらもパスタと同様に芯を失ったヤワヤワな仕上がりであり、麺硬め原理主義の私とは方向性が異なるお店なのかもしれません。
お会計は2人で17,000円。酒は安く序盤はあげぽよだったのですが、パスタあたりから急に失速してしまいました。それでも田舎風お肉のパテの美味しさは確かであったため、次回は2次会使いに前菜を少しとグラスワインを楽しみに来たいと思います。
「あなたへのチョコレート選びが一番難儀する。2週間近く悩んだんだからね」とgreen bean to bar CHOCOLATEを頂きました。詳細は別記事にて。


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イタリア料理屋ではあっと驚く独創的な料理に出遭うことは少ないですが、安定して美味しくそんなに高くないことが多いのが嬉しい。
十年近く愛読している本です。ホームパーティがあれば常にこの本に立ち返る。前菜からドルチェまで最大公約数的な技術が網羅されており、これをなぞれば体面は保てます。

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