丸健水産/赤羽

赤羽で最も行列が長いお店。10人ぐらいの並びで待ち時間は15分ほどです。アーケードがあるため、雨風は問題なし。
列が進むと注文の仕方を指南する説明書きが。先の立ち飲み屋ですっかり萎縮してしまった私は「おでんセット」という易きに流れてしまいそうになる。
「あたしはアラカルトで注文するけどね」と元ヤン。これでは私の沽券にかかわる。勇気を出して鵜の目鷹の目で好みのタネをチョイスします。

しかしながら当店のマスターは、言葉づかいは荒っぽくあるものの、基本的に気さくで親切。「彼女がスタミナ頼んでるから、こっちにして半分づつ食べたほうがええんとちゃうか?」などのように、我々の不慣れな注文に対してアドバイスまでしてくれます。いや、関西弁は話してないのですが、どうしてもノリが関西のおっちゃんに近いものを感じてしまう。
3人がお酒を含めそれぞれ思い思いに注文し、これ全部で3,140円。ううむ、安いと思わず唸ってしまう。私は「スタミナ揚げ」と「錦あげ」がお気に入り。前者はツミレとガンモの中間のような食感であり、ニラをはじめとした様々な具材が詰め込まれています。後者はいわゆる練り物にイカの細切れが入っており、イカの食感が面白い。
はんぺんとギョーザ巻き。これらは注文制であり5分ほど調理に時間がかかります。現金840円と引き換えにお皿を受け取る。ギョーザ巻きが新鮮。いわゆるごぼう天のようなまき方ではなく、そのままのギョーザに帯を巻きつけるようにしているんです。
お酒は丸眞正宗(まるしんまさむね)。創業明治11年。東京23区で唯一続く造り酒屋です。50ccほど残してカウンターまで持っていくと、出汁を注いでトウガラシをパラリの出汁割りを50円で作ってもらえます。

私は「手元の皿に残った出汁と、出汁割りの出しは本質的には同じである」という仮説を元に、手元の皿の残った出汁を注ぎいれてみたのですが、なんともおでんの澱がたっぷりであり、雑味を感じてしまいました。きちんとマスターに出汁割りを作ってもらいましょう。


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