ホテルリッジ(朝食)/鳴門(徳島)

夕食と同様に、時間になると部屋まで車がお迎えに来るのですが、天気も良いしお散歩がてら徒歩で会場へ向かいます。
敷地内の遊歩道。初夏の匂いのする朝。鳥のさえずりが心地よい。
こちらはバー&ラウンジとのこと。夕焼けを眺めながらウイスキーを傾けるのも乙かもしれません。
ダイニングの建物は昭和初期に建てられた登録文化財を移築したものとのこと。瀬戸内海の青と木々が、朝食に抜群の演出を与えてくれます。
テーブルに配された圧巻の小鉢たち。産地に拘った素材を駆使。鳴門の旬に最高の形で楽しむことができます。

「こういう、じそくじきゅうみたいな取り組みって素敵」日本語が不自由な妻よ、人をそれは自給自足と呼ぶ。
炊き合わせの主役は海老しんじょう。海老好きの私には堪らないおもてなし。
早朝から刺身。こちらも地元で採れたタコ。すだちを絞って塩をパラり。至福の時。
焼き魚は鳴門の真鯛。こちらにも地元のすだちをたっぷりと絞ってサッパリと頂きます。少し熟成させているのか、アミノ酸を感じる旨味が素晴らしかった。
地元の野菜は偏差値50。新鮮なハズなのですが、それほど大地の力強さを感じることはありませんでした。
しじみ汁には機銃掃射のようにシジミがてんこ盛り。私は基本的にしじみ汁の身を食べる派なのですが、その気を折るほどの圧倒的な貝殻の量でした。

ところでたまに「しじみ汁の身は食べないのがマナーだ」と熱弁している人がいるのですが、これって本当なのでしょうか?どなたかご存知であれば根拠などをご教示頂ければと存じます。しじみの立場であれば、せっかく君たちのために死んだのだから最後まで食べてくれよという気がするのだけれども。
ライスは白ごはんと茶粥から選択できるのですが、遠慮なく「両方ください」です。白ごはんが格別。素晴らしい炊き加減であり、普段朝食を摂らない私であってもガツガツと平らげてしまいました。茶粥の味は中くらい。興味深い取り組みではあるものの、白米とお茶、別々で食べたほうが美味しいです。
礼儀正しいおしんこと共にご馳走様でした。
ゆうべの食事と同等に大変満足の行くものでした。しかしさすがに特大ボリュームのディナーの数時間後に再びこの量だと、美味しいものも美味しく食べることができなくなってしまいます。空腹は何よりもの調味料。ワガママを言うと、朝食をブランチまたは昼食に変更できるようにして欲しいなあ。


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