栄町飲み屋巡り vol.2/安里

前回の栄町飲み屋巡りから2ヵ月後。再び当地へ向かいます。
 昼食時だったので、羽田のマックで買い込みラウンジのビールで流し込む。抜群に旨い。高級レストランに限らず、私はクロックスからジョンロブまで守備範囲は広い。
 さて、ゆいレール(モノレール)の安里駅で降り、栄町へ。町の入口のスーパーは24時間営業なので良い目印。マナーとして物価を物色したところ、野菜は東京と変わらず、肉と野菜が安い。

■波ぬ花 http://tabelog.com/okinawa/A4701/A470101/47015166/
 前回お邪魔した際は休業だったのでリベンジ。それにしてもこの雑居ビルに足を踏み入れるのは勇気がいる。まるで魔界への入口。シャブシャブを食べたり打ったりしている人が多そう。
建物にそぐわないショウケース。
驚きました。思っていたよりもきちんとした内装とバックバー。ワインだけでなくハードリカーの品揃えも充分です。しかし私は奇跡のハッピーアワー、「1,000円でワイン3杯+オードブル」セット。
3杯の組み合わせは自由のようですが、念のため泡白赤をチャレンジ。泡は値段相応といったところですが、四国上空あたりから水分を摂取していない私にとっては命の水。
オードブル。赤看板系居酒屋以上、ビストロ未満。価格を考えるとめっちゃ頑張ってくれています。
チリのシャルドネ。ステンレス一本?非常にクリアでスイスイと飲んでしまいます。
チリのカベルネ。こちらはタンニンが薄く、その結果としてガブガブいける。
1,000円だけ払って帰るのもアレなので、追加で牛スジ煮込み。味噌でコッテコテに仕上げたものではなく、出汁で丹念に整えた上でカレーの風味を付けたもの。望外に美味しく大満足でした。
女将さんと雑談を交わし、「栄町に来たのであれば行くべき」と強く推奨されたお店へ急遽向かうことに。「栄町市場に入れば行列しているからすぐにわかる」という雑な案内を手がかりに向かうのはまるでドラクエの主人公気分。

■べんり屋 http://tabelog.com/okinawa/A4701/A470101/47001653/
確かに行列していました。客が多いのは当然のこと、従業員も非常に多い。インドだかスリランカだかあっち方面のアジア人が同一のユニフォームに身を包んでいたのが印象的でした。
行列中に注文シートを渡され、オーダーを記して事前に店員さんに渡しておくというシステム。
ビールを注文すると、缶ビールが。ああ場末。ショウガは小籠包のためです。
なんとも雑な酒表示。MOETのBとPとNがわかりません。Bはブリュット、Nはネクター?Pは?
スペシャリテの焼餃子。作りたてで事のほか美味。ただ、沖縄くんだりまで来て行列して食べるほどのものかというと疑問。見かけはともかく、味は餃子の王将と大差なし。
小籠包は小籠包としての必要条件は満たしているものの、全然美味しくない。
不完全燃焼ながら市場内をそぞろ歩き。トイレを見つけたので用を足すと、謎の掲示板。細かいことを言うと「揚げた」である。
野良犬もほっつき歩いている。そして自動販売機に書かれた「餃子」の二文字。カオスな街、栄町。
酒飲みにとっては歓喜の散歩道であることは間違いないのですが、所々おっかない店が点在し、闇を垣間見ます。

■和食のすゝめ http://tabelog.com/okinawa/A4701/A470101/47012900/
コチラは立ち飲みの和食屋。
「日本酒」とだけメニューに記載されていたのでお願いすると、3種から選ばせてくれました。
スペシャリテは天ぷら。1本から自由に注文できます。レンコン200円、エビ300円、卵黄300円を。しかしそのどれもが劇的にマズく、油っぽくて食えたもんじゃありません。もちろん、みかわクラスと同列に語るつもりはありませんが、それにしても酷い。油が悪くどのタネもしどけない。

10分で退店。みなさん、ネット上の適当な評判に流されてはいけませんよ。みんなディープな街並みの雰囲気に呑まれてのコメントですからね。付和雷同しない寛容中正な人物が語っているとは限らないのが情報化社会の難しいところです。

■二万八千石 http://tabelog.com/okinawa/A4701/A470101/47003087/
すぐさまお隣のお店へ。
ビールと共に供されるお通しのキャベツ。駄菓子っぽい味付けがなされており、悪くない。ただ、メニュー構成が「和食のすゝめ」に似てて、隣の店だし、もしかして経営者は一緒なのかなと構えてしまう。
つくねを注文。価格も味も東京の居酒屋レベル。
鶏わさは量がたっぷり。臭みも少なく中々イケます。だがしかし、爆弾低気圧のような満腹警報が発令されたので、この2品のみで失礼します。
〆の炭水化物を求めて再び市場へ。道端に座り込んで談笑したりパズドラしたり路チュウしたりするサブプライム層がたくさんいました。印象的なのは駐車場でストレッチをする女の子。東京では見ることができないワンシーン。

■栄町ボトルネック http://tabelog.com/okinawa/A4701/A470101/47002539/
「安里 沖縄そば」でググると真っ先に飛び出るのが当店。由来は知りませんが、良いネーミングですね。
他店と同様、基本的に飲み屋なのですが、今回は酒も頼まず沖縄そば一択。麺とスープが別々に供され、セルフで好きなだけ注ぐ仕組みです。

麺と具は凡庸であるものの、スープの味付けが濃く、酔客には堪らない。戻しそうなほど満腹だけど、金払ったし残すのはもったいないというファーストワールドプロブレム。夜が明けるまで、まだまだ時間はありそうだ。

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ヒールからスニーカーまでイケます。三ツ星店もいいけど、場末の飲み屋街も魅力的。