2週間のハワイ旅行で出来ること<13~14日目>~総括:しばらくハワイに来ることは無いだろう~


6時起きでパッキングし、朝食はパスしてチェックアウト。本来のチェックアウト時間は正午なのに勿体無いなあと貧乏性の血が騒ぐのですが、その分ずいぶんと早くチェックインさせてもらえたからプラマイゼロだと自らを慰める。文句ひとつ無い、素晴らしいホテルでした。
忙しい時間帯であったのか、Uberの小型車は通常よりも割高な料金設定。その一方で、6人乗りの大型車のほうが安くつくという逆転現象が発生していました。我々はスーツケース2つを含む大荷物であったため、渡りに船と大型車を手配。

ゆうべ館内誌にあったUberドライバーへのインタビュー記事に「ドライバーの真後ろで無言で座れれるのはやはり不気味。また、乗客は確かに客だが、少しでも愛想を良くしてくれると、ドライバーとしての心の安定が大きく変わってくる」とあったので、妙にニコニコした気の良い乗客を演じる。
空港に到着。ハワイであってもやはりユナイテッド・クオリティ。プレミアアクセス(ビジネスまたは上級会員用のカウンター)であってもセルフチェックインが基本であり、職員はヒマそうにダベっているだけです。しかしながらも先日の乗客を引きずり下ろした事件の真相は謎。あんなことするぐらいなら、職員がコクピットの補助席に座るなり、CA用の席に着くなりすれば良かっただけなのになあ。
さて、今回の長い長いハワイ旅行の総括は「しばらくハワイに来ることは無いだろう」です。確かにハワイの気候は文句なしに素晴らしいのですが、知的好奇心が刺激される瞬間がほとんど無いんですよね。全てがイージーモードで進み、東京での生活とほとんど変わらないんです。
もっと言うと、ハワイはその魅力を大自然に頼り切りであり、ヨーロッパを周遊する際に感じるような、人間の文化の偉大さ、歴史に対する畏怖の念を提供してくれることがありません。自然であれば沖縄を始めとした日本のどこかで充分だと考えてしまう。
さらに俗っぽいことを言うと、飲食店のレベルが低いのが私の趣味嗜好とは合わない。野菜の美味しさやサービスレベルは世界的に見ても良いほうだと思うのですが、調理レベルが全く追いついていないです。
心を打たれた飲食店は「レアヒヘルス」「パイオニア・サルーン」「オノシーフード」ぐらいであり、すべてはB級グルメ。高級店だと「ヴィンテージ・ケーブ・クラブ」には呑まれそうになりましたが、人は雰囲気の奴隷であり、冷静に思い返してみると、あの程度のお店は日本やフランスには星の数ほど存在します。
「それならB級グルメだけ食べてりゃいいじゃん」と考えるのも短絡的。B級のレベルがある程度高いとは言え、日本の人気ラーメン店や大戸屋、ロイヤルホストの味を超えるかというと難しい。そのくせ物価は高いので、費用対効果という観点では、より厳しい評価をせざるを得ません。
つまるところ、コンドミニアムやAirbnbに長期滞在し、地元食材を買い込んで毎日サラダ三昧、酒を飲みたければクラフトビールかカリフォルニアワイン、というスタイルがハワイにおける最も満足度の高い食生活のような気がします。
少し話はそれますが、ワイキキにいる日本人カップルの男はどうもヘナチョコな奴らが多い。よれよれのシャツに半ズボンにサンダルに斜めがけバッグにダサい髪型。身体の線は細く、すぐにでもカツアゲできそうです。明らかに主体性は無く、女子に連れて来られたのがミエミエ。このようなサバイバル能力が乏しいモヤシまでをも受け入れてくれる海外が、イージーモードのハワイなのでしょう。
恐らく今後5年間は、自ら進んでハワイに行くことはないでしょう。もちろん結婚式やら付き合いやらで行く機会を得ることはあるでしょうから、その際は唯一やり残したアクティビティ、マウナケアでの星空観測とサンライズに挑戦してみようと思います。
 と、ここまで書いておいてアレですが、1ヶ月ぐらいオアフ島に滞在して集中的に食べまくるのも良いかなあという気もしてきました。情緒不安定か。
というのも、今回の旅行に際し、様々なメディアで情報を収集しようと試みたのですが、どうにも満足いかなかったんですよね。特に個人のウェブサイトだと、ハワイ来訪歴や滞在期間の長さを競い合うものばかりであり、兎にも角にもハワイ礼賛。ハワイこそが正義であり、グローバルな視点での記載に乏しいのです。私はハワイ一辺倒の方が書いた記事ではなく、世界中を旅した経験をもとにハワイという一地域を語った記事を探している。
ここからは私の妄想なのですが、同じようなことを考えている人は結構いるのではないでしょうか。つまり、何でもかんでも褒めちぎるサイトにはもうウンザリで、私のような芸風、すなわち長所はきちんと褒め、短所は真心を込めて指摘するスタイルがハワイにおいては意外とウケるのではないかという仮説です。これこそが先の朝令暮改の真意。
サイズ感もちょうどいい。有名店に限って言えば、個人であっても何とか制覇できる店の数。そのいずれもが低〜中級店であり、高級店はそもそも少ないため、東京やフランスで同じような活動をすることに比べると、ハワイのほうが大幅に安く付くような気がします。1円あたりPVという意味では、ハワイは割の良いコンテンツなのかもしれません。
こうしてハワイに魅せられた日本人が増えていく。


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目次
「2週間のハワイ旅行で出来ること」シリーズを目次としてまとめました。
当シリーズ執筆時点(2017年5月)においては一番イケてるハワイ本。雑誌STORYの編集者・ライター・モデル・スタイリストが総力を結集した情報量です。ローカルのマニアックな口コミも多数掲載されており、リピーターも充分満足できることでしょう。