ワインをめぐる冒険 vol.8~~ランス~

先日の記事に記載したとおり、我々がボルドーで滞在したホテルにはフロントがありません。チェックイン時にカード登録もデポジットも何もしておらず、正直食い逃げできます(「食い逃げは犯罪じゃない」という都市伝説の理論構成を、長年に渡って数多くの弁護士に説明を求めてきたのですが、先日ようやくおにまるずのひとりによってなんとなく解明してもらいましたがそれはまた別の話)。

しかし律儀な我々は前夜に「明日は早く出るから先に精算したい」と経営元のレストランに申し出て精算し、「開けっ放しでいいから、部屋に鍵をそのまんま置いて出てっていいよ」とのこと。すごいですねこの善意に期待するシステム。

食い逃げに関連し、ボルドー市街を走るトラムもタダ乗り可能です。滞在中、一度も検札官に出遭うことはありませんでした。万が一の場合は200円程で超怒られることとなるので、割に合わないのでオススメはできませんが。
ボルドーの玄関口、サンジャック駅へ。今日はここから一旦パリへ戻り、そのままシャンパーニュへと向かいます。
駅前カップルがお別れの抱擁をかれこれ5分ぐらいやってます。どう見ても遠出しそうになく、ただ仕事に行くだけなのにここまで愛し合えるのは正直羨ましい。
移動が多く、ゆっくりランチを摂る時間は無いので、お弁当としてポールでサンドイッチを買っておくことに。
美味しそうだけれど、サンドイッチ1つ5.8ユーロは高いなあ。
駅舎の中には自転車ケータイ充電器。牧歌的でいいですねこういうの。
今回はプルミエクラス。確かに席は広いですが、薄汚れてもいます。客層は良さそうなのでまあいいか。それにしても日本の新幹線はクリーンで完璧だ。そんな日本人でさえああなっちゃったのだから、フランスの原発が大丈夫なはずが無いと思うのだけれども。ちなみに原発はフランス西端のボルドーにあり、何かあったら偏西風でヨーロッパ全域に流れてオワタです。
我々は対面の2人席だったのですが、近くのコンパートメントは対面4人席で、その全員が他人という何とも滑稽な状況でした。
さて5.8ユーロのサンドイッチ。日本円にして約800円です。東京なら美味しいラーメンを食べることができる。東京なら美味しいラーメンを食べることができる。大事なことなので2度言いましたよ。
パリ着。東京のように全ての新幹線に繋がっている駅はパリにはなく、大きな荷物をゴロゴロと転がしながら小一時間かけて乗り換える必要があるのです。バリアフリーもきちんとしておらず、すごく疲れました。案内表示板はサポート期限の切れたXPに立脚しててバグってるし。
パリからランス(シャンパーニュ地方の玄関口)へもプルミエクラス。しかし先ほどの車体よりもやや狭い。ところでフランスの列車は早期割引が大盤振る舞いで、1等料金と2等料金が逆転することもあるのです。皆さん旅程を決めたらすぐご予約を。
ゆうべのガブリエルを通じてミシュランに感銘を受けたので、敬意を表して原書を購入。日本人が海外レストラン情報を得ようと検索した場合、まず最初に提示されるのがトリップアドバイザーなのですが、これが全く信用ならない。なぜアメリカ人は何でもかんでもすぐに褒めるんだ!ですので、ちょうど良いきっかけだったかもしれません。
こちらのミシュランはあぶら取り紙のように薄い紙に8ポイントほどでビッシリと文字が埋め尽くされています。その情報が全て料理に関することなのはもはや病的。ミシュラン東京2008年版など絵本に見えてくる。もちろんフランス語での記載なので内容はさっぱりですが、☆とビブグルマンと住所さえわかれば凡そ役に立ちます。
ランスに到着し、観光局で無料の地図を頂戴し(日本人にとってのマイナーな地域はガイドブック情報が乏しいので観光局の無料地図が命綱)、タクシーでホテルへ向かいます。

今回滞在するホテルはL'Assiette Champenoise(ラシエット シャンプノワーズ)。ランス随一のラグジュアリーホテルで、メインダイニングはミシュラン三ツ星。今回の旅行のハイライトですウフフ。

「ワインをめぐる冒険」シリーズ目次

このシリーズは間違いなく名著。一般的なガイドブックと全く観点が異なり、完璧にワインラヴァーを向いています。ワインがテーマのフランス旅行においては必携!


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