Cafe Lavinal/ポイヤック

Cafe Lavinal(カフェ・ラヴィナル)。メドック5級、ランシュバージュが経営するブラッセリー。
ガイドに夜はGabriel(ボルドーで最も格が高いレストランのうちのひとつ)に予約を入れていることを伝えると、「それならランチはラヴィナルで軽く済ますのがいい。予約入れてみるよ」との提案。
予約をお願いして正解でした。開店直後、あっという間に席は全て埋まったのです。ちょっとした僻地なのに満席ってすごいなあ。
フランス人の真似をしてロゼに挑戦。こちらの人々は食前~食中にロゼを良く飲む。食前酒としてスパークリングワインを飲んでいる人をひとりも見かけませんでした。7割がスティルのロゼ、2割がビールで、1割が炭酸系のカクテルといったところ。
なるほど、確かにサッパリする。暑い日にサクっと飲むには最適かもしれません。
だがしかし、同じくサッパリするはずのキュウリのスープはまずかった。ブツ切りを塩もみしてくれたほうがよっぽどである。
生のサーモン。上質な個体で特に大きな工夫はなくとも見た目通り美味しい。ワインともぴったり。非常に心地よい一皿でした。
そういえば、フランスでは何かとモノを手づかみで食べることが多い。日本のように最初におしぼりが出てきて手を拭くなんてこともなく、地下鉄で手すりを掴んだ手でそのままサンドイッチをつまむなんてザラ。かといってお腹を壊してどうのこうのという話はあまり聞かず。そういえば私も子供の頃は今ほどヒステリックに手を洗うことはなかったなあと回想。現代日本は少々潔癖症なのかもしれません。かといって手を洗うことぐらい大した労力ではないので私は洗うけど。
Migreのロティ。Migreが何かわからずおうちで辞書をひいてみるとCroaker Fish。Croaker Fishもわからず検索を続けると「ニベ科。オオニベなど」と、結局何の魚かはわかりませんでした。

ポーションがとんでもなく、味付けも大雑把で食べ疲れました。賢明な読者の皆様ならお気づきかと思われますが、今回のランチのコンセプトである「軽く済ます」であったはずなのに、なぜ私はフルラインナップというベストを尽くしてしまったのか。
連れはアラカルトでの注文ならがも、ハンバーガーという狼藉を働く。ガイドの好意など全くもって意に介さない。「だってこっちの料理、飽きちゃったんだもん」からの「もういいや、残り食べて」という一連の流れは予想はできてはいたものの、さすがに自由すぎである。
ジャガイモはいつだって美味しいから完食したけどね。
私のコースについてくるデセール。セミフレッド。半解凍状態の生クリームケーキみたいな感じです。「もういいや」と自分の注文は残すくせに、私のデセールをちゃっかりと半分食べるのはいかがなものか。店員もあらシェアするのねカトラリーもう1セット持ってくるわなど、貴様も共犯である。

ランシュバージュ経営ということでミーハー心に火がついてしまいましたが、割とどうってことのないブラッセリーでした。食後感は品川のオーバカナルに似ているかなあ。


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