Le Bocal/ランス

シャンパーニュ最後の食事は、魚屋が経営する街の小さなレストランで。
店員も客層もざっかけない雰囲気で、半ズボンでも全然OK。雰囲気よし。
まずはシャンパーニュ。ムニエ100%。値段から考えればびっくりするほど美味しかった。ところで、シャンパーニュに居るのだからみんなシャンパーニュを飲むものと思いきや、結構みんな自由な飲み物を選んでいる。ビールが一番人気かも。そりゃそうだよな日本人も日本酒飲まずにビール飲んでるもんな。
後から入ってきた客に「こんばんわ!」と挨拶され、ちょっとびっくりする。が、素晴らしい文化ですね。日本でも流行らせたいけど、実践したらナンパか酔っ払いに思われるんだろうなあ。日本人はずいぶんとコミュ障な民族になったもんです。
メニューがフランス語でさっぱりわからん。店員との英語での会話も噛み合わず、不毛なやりとりを10分近く続けた後「わかったよ、英語メニュー持ってくるよ」ってあるんかい!心から突っ込んでしまいました。

ただ、英語メニューになったとしても食材名はよくわからず、仕方がないので聞いたこともない食材ばかりを逆貼り選択することに。
パンは一種類のみ。普通でした。
バターは当店においても海藻入り。流行ってるのかなあ。
何かのパテと何かの燻製はシンプルながらも抜群の美味しさ。深い味わいで前菜として最高。絶巧棄利ここに極まれり。燻製はレストラン吾妻で食べたタラに近いものがありました。
サラダも麺のように見えるのが面白い。キュウリを丁寧に調理しており、ビネガーの使い方や謎の穀物の歯ごたえも良い。これこれこういうのが食べたかった。
スコーピオンフィッシュ(カサゴ)はイマイチ。身が大きいのは嬉しいけれども味付けは皆無。ほとんど自分で塩コショウした。付け合せのパスタはおいしくはないけれども、流れで完食。良くないですねこういう無駄なカロリー摂取。
連れから「2本どうぞ」とイワシ。こんなに大量のイワシに見つめられるのは落ち着かない。味はカサゴと同じくありきたり。ナスも全然だめ。なんだよ急失速しやがって。当店は前菜を色んな種類に取りまくって、お酒を飲んでサラダで〆るのが良いようです。

ともあれ、酒の安さと前菜の素晴らしさ、総支払額を考えれば満足度は高い。魚介のみというのも肉続きの毎日には嬉しい限り。眼力のある客が正しい使い方をすれば素晴らしいお店だと思います。

「ワインをめぐる冒険」シリーズ目次

このシリーズは間違いなく名著。一般的なガイドブックと全く観点が異なり、完璧にワインラヴァーを向いています。ワインがテーマのフランス旅行においては必携!


関連記事
旅行が好きです。油断するとすぐに旅に出ます。楽しかった大型旅行の先頭記事をまとめました。リンクに飛んでから、順々に次のページをめくって頂ければ幸いです。


関連ランキング:ビストロ | ランス